STEP3対策⑨~勉強方法②~2020年1月追記

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さてさて粛々とSTEP3対策の記事を進めていきたいと思います。

前回の記事ではCCSの内容もさらっと紹介したところまででした。

今回は「CCSの内容とその具体的な操作方法」を紹介していきます。

僕が受験した時にはネット上のどこにも操作方法の説明がなく非常に苦労しました。色々と試行錯誤し以下の操作方法に至りましたので是非ご活用ください。

*2020年1月追記しました。追記分は緑色にしてます。

CCSの内容と具体操作方法

ケースの最初は以下の写真のように症例が提示されます。

ここでは主訴やバイタルサイン、そして現病歴、生活歴、既往歴などの基本的な情報が与えられます。診断の手がかりになる情報が含まれますので、慎重かつ迅速に読みましょう。ここで大事なことは、ケース開始時点で患者が緊急処置を要するかどうかです。

例えば明らかな咽頭炎であれば、まずはしっかり身体診察をしたうえで必要な検査を追加していけばいいのですが、呼吸苦を訴える症例で最初の情報に頻呼吸を認めている場合や、酸素化不良なケースでは身体診察よりも前に酸素投与を始め、場合によっては静脈ラインを確保する必要があります。まさに実際の臨床に則した対応が必要と言えるのです。どこからどこまでが緊急かということをここで定義することはできませんが、UWの練習ケースで練習しながらその感覚を掴んでください。

この写真のように行うべき身体診察の項目にチェックを入れていきます。実際の臨床現場と同じように、診察を行えばその分だけ時間は経過していきます。そのため緊急時に全ての診察を行うことはむしろ危険な行為となります。例えば腹痛の人に精神科的な診察は現時点では必要ないでしょう。そこで緊急時は上に述べたようにまずは必要なオーダーをいれて、その上で安定必要な身体診察のみを行ってください。その際には必ず5分時間を進めてください。そうしないと折角酸素などをオーダーしたのにも関わらず、身体診察を先にしたと判断されてしまいます。以下に緊急時と非緊急時の対応方法を簡単にまとめておきます。

・緊急時

必要なオーダーをいれる(ライン確保、酸素など速やかに行わないと生命にかかわるもの)→5分進める→必要な身体診察→再度オーダー(血液検査や画像検査のように時間のかかるもの)

・非緊急時

身体診察(基本的に全身でよい)→オーダー

次にオーダーについてです。オーダー画面は以下のようになります。

各患者に必要な検査を行う必要がありますが、もちろん英語でオーダーする必要があるので、「血液検査」と入れてもオーダー一覧には出てきません。例えば一般的な血液検査をオーダーする場合には「CBC」「BMP」と打ちます。CBCはcomplete blood countの略で所謂「血算」です。またBMPはbasic metabolic panelの略です。「生化学検査」のことを指します。他に例を挙げると、末梢静脈ラインを取りたい時に「IV line」と打っても画面には出てきません。この場合には「IV access」と打たなければなりません。

追記:本番ではroutineとstatを選択する必要がないようです

このように日本人には慣れないものではありますが、UWの練習ケースで慣れていくしかないでしょう。ここでオーダーを少しでも早く入れるコツですが、Ctrlキー(多分Ctrlキーだと思うのですが100%の自信はないです。)を押しながら検査を選択すると同時に複数のオーダーができます。時間との闘いでもあるので是非利用してみてください。

追記:Ctrlキーを押さなくても複数選択できるようになりました

時間を進めるときには4つの選択肢があります。

・on:英語のonはある特定の時間を指します。つまり「〇時〇分」まで時間を進めることができます。
・in:英語のinは時間の幅を示します。例えば「1 hour」と入れることで1時間以内に出る検査結果が表示されます。
・with next available result:英語の示す通り次の検査結果がでる時間まで進みます。
・call/see me as needed:申し訳ありませんがこれを選択したことはありません。必要時に呼んでもらうことになるのでしょうが、呼ばれる基準がよくわかりません。

オーダーの中には他科へのコンサルトも含まれます。その場合にはコンサルト理由も書かないといけないのですが、基本的には単語(もしくは短い文)でOKだと思います。具体的には脳外科にコンサルトする場合には「75% stenosis of left carotid artery」のような感じです。真偽は不明ですが「何を書いてもいい」と言っている人もいます。

患者の状態に適した治療の場を選ぶ必要があります。CCSでは5つの場が与えられますが、どのケースも必ず以下の2つから始まります。

・Office:普通のクリニックです。
・Emergency department:救急外来です。

この2つからケースがスタートしますが、クリニックだからといって患者の状態が軽症とは限りません。もし患者が緊急の場合には速やかに救急外来に移動させる必要があります。他には以下の3つの場があります。
・Intensive care unit:ICUです。重症患者を入院させます。
・Inpatient unit:入院病棟です。そこまで重症ではないが入院が必要な患者をここで治療します。
・Home:外来患者は状態が安定しており急を要しない場合には一旦帰宅させます。

場を移動する時に必要なオーダーも実臨床とほぼ一致します。例えば入院させる場合には何時間おきにバイタルを測定するか、そして患者の安静度はどれほどか、また食事形態はどうするかなどを決定する必要があります。外来患者を家に帰す時には静脈ラインや輸液は中止する必要があります。そこまで配慮する必要がありますが、これらも結局練習していく中で慣れていくしかありません。

検査・治療が進んでいくとそれらに応じて患者の様態が変化していきます。正しい治療が行えればもちろん徐々に患者は回復していきますが、もし間違った治療を行うと状態は変化しないか、場合によっては悪化していきます。

僕は本番で気管支喘息の子供の症例が出ました。最初はそこまで重症ではないだろうと思い吸入療法にて治療を開始しましたが一向に状態は改善しません。そこでステロイド注射を追加しましたがむしろ状態は悪化する一方。「やばい強制終了になる!」と思い、すかさず挿管と人工呼吸を開始するとそこでやっと状態は安定しました。もうすぐで大事に至るところでした。危ない。

検査・治療が進むと鑑別疾患が絞られていきます。CCSではSTEP2CSとは違い、はっきりとした診断がつくことが多いです。もし診断がはっきりしない場合には不足している検査や治療があるのでしょう。途中で強制終了になるか、残り時間が2分になると以下の場面になります。

ここでは最後のオーダーと、現在のオーダーの取り消し、そして最後に診断をいれることができます。

追記:診断名は不要になりました

最後に入れるべきオーダーは治療薬とカウンセリングになります。このカウンセリングがどこまで加点になるのかよくわかりませんが、時間が許す限り入れましょう。どのような項目を入れるかはここで全てを列挙することはできないので、UWを参考にしてください。これで1ケース終了となります。本番ではこれを13回繰り返すことになります。本当にお疲れ様でした。

➡このようにCCSの操作方法を丁寧に紹介しました。この操作方法は僕が受験した当時には本当にどこにも載っておらず完全に手探りで編み出したものです。もちろん完璧なものではないと思いますが、十分に通用する方法だと思いますので是非参考にしてみてください。

既に言及する必要もないかもしれませんが、このCCSはまさにUSMLEの知識総結集であり、本当の集大成という感じです。問題はとにかく時間が足らないことと、慣れていない疾患が出たら全くに手が出ないということです。(精神科医に抗がん剤のオーダーは酷すぎます。)

このような操作方法があれば皆様の指標の一つになれるかと思い作成しました。もし今後変更点があれば随時編集していきますので、是非ご指摘ください。

それでは!次回は「慣れない症例へのアプローチ方法」をお届けします。しーや。

STEP3対策⑩~慣れない症例へのアプローチ~ 2020年1月追記
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