STEP2CS対策③~判定項目:CISとICE~

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STEP2CSは多くの日本人をどん底に落としたが、これをみればどん底は経験しない

 

さぁどんどん行きますよ。筋トレによる筋疲労でへろへろのDr.瀬嵜です。

今回はSTEP2CSの合格に係わる判定項目を説明します。

いかにしてSTEP2CSは多くの日本人をどん底に突き落としてきたのか。

それはこの判定項目に深く関与しております。

では!

まずは判定項目に関する説明をマニュアルより抜粋します。長ったらしくて読んでらんねぇ、てんやんでぇって人は最後にサマリを書きますのでそこだけ読んでください。

*以下Dr瀬嵜マニュアルを再掲載

 

3つの評価項目

USMLE STEP2 CSでは以下の3つの評価項目を用いて評価が行われます。そしてCSに合格するためにはこの3つの評価項目全てで合格基準を満たす必要があります。
1. Communication and Interpersonal Skills (CIS)
2. Integrated Clinical Encounter (ICE)
3. Spoken English Proficiency (SEP)

上記の3項目を以下に1つずつ詳しく説明していきます。まずは僕のスコアレポートをご覧ください。

これが実際のスコアレポートです。OverallでPASSするためには、ICE,CIS,SEP全てをPASSする必要があります。さらにそれぞれの項目の成績は以下の様なグラフで表示されます。

上記のように3つ項目がグラフで表示されますが、それらがどれも半分以上ボーダーを超えていれば合格になります。僕の場合は実はSEPは余裕で合格で、ICEがぎりぎりでした。そして英語が大の苦手な僕がSEPはボーダーにかからず、ICEで合格ぎりぎりになった理由も明確に説明できます。

STEP2CS合格のためには評価項目3つ全て合格する必要がある

CSではSTEP1や2CKとは違い合否のみが重要となります。いい点で合格する必要性はないのです。逆に言うと1回でもCSが不合格になると、その時点でマッチングのインタビューに呼ばない病院はたくさんあるそうです。もしレジデンシーを希望される場合は何としても1発で合格することを目標にしましょう。

以下に各項目をさらに説明していきます。僕のマニュアルではホームページに記載されている各項目の定義を詳しく説明してますので、受験予定者は必ず目を通してください。ほら何度も言ってるでしょ。正しい情報を得なさいと。

1, Communication and Interpersonal Skills (CIS)

~CISの要約~
CISは上記に示したように如何に良好な医師患者関係を築けるかという能力を見ています。普段の生活で普通にコミュニケーションをとることが出来ればCISで落ちる可能性は非常に低いです。これまでにCISで落ちた日本人は一人しか知りません。そしてその方と一緒に練習したことがないので何故落ちたかは不明です。恐らくカウンセリングや相槌などが抜けたんでしょう。ベッドサイドのマナーとか、視線の合わせ方とかそんなことが関係しますが、これらのことは全てマニュアルに入れ込んであるので各自で確認してください。

2, Integrated Clinical Encounter (ICE)

~ICE要約~
ICEのみが医師とSPによって評価されます。それ以外の全てがSPによって評価されます。CSという試験がアメリカの医学生を対象としているためか、診断能力などの医師としての技量を問うICEでは合格の為にそこまでの高得点は求められないと言われています。

しかし、実はICEにも英語力が大きく関与しており、数多くの日本人はICEが原因で落ちています。

では何故日本人にとってICEが大きな壁になっているのか。診断能力に大きな差がないと仮定した場合に、アメリカ人と日本人との間に生まれうる差は、英語表記のカルテ作成能力とそして特に患者からの情報収集能力ではないかと思います。

人によって差はあれ、アメリカの医学生の様に英語でカルテを書くことに慣れている人は殆どいないと思いますし、実際に病名などを完璧にスペルアウトするのは意外と難しいと思います。このマニュアルの読者でCSに頻出の「尿管結石」や「老人性難聴」などの医学用語を、自信を持って英語でスペルアウトできる人はどれくらいいるでしょうか。これらに関しては知らない単語に出会う度に確認して覚えていくしかありません。またタイプするスピードももちろんアメリカ人には劣ります。10分間で十分な情報を書ききるのは相当な練習が必要だと思います。

そして僕が考える最大の問題点は、CSでは本番の患者の話すスピードが非常に速いということです。ネット上の情報も含めて、CSを受験した数人の知人から話を聞きましたが、大半の受験生が本番ではSPの話す言葉がとても速くリスニングが大変だったと口を揃えて述べていました。

リスニングができないということは、当然カルテ記載に大きな影響を与えます。必要な情報を聞き取ることができないために必然的にカルテの内容も貧弱なものになってしまいます。情報量の欠如によりスコアは下がりますし、診断自体にも影響は出てきます。

ICE=鑑別診断力+カルテ作成力+リスニング力

僕がICEで合格最低点を取った理由を鑑みると、それはリスニング力の欠如にあると思います。相手が何を言っているのかわからないためカルテに十分な現病歴を書けない。そして何度も聞き返すと、当時最も心配だったSEPに影響が出てしまうため、分からなくても分かったふりをして聞き返さずに次に進むようにしていました。

これは僕の戦略であり、ICEを犠牲にしてでもSEPで点を取るという作戦が功を奏したとも言えます。後述するSEPはフレーズの暗記と発音の矯正で何とかなる部分が大きいですが、リスニングだけはごまかしがききません。これから受験される皆様は、英語はSEPだけに反映されるのではなく、ICEにも顕著に影響を与えるものであり、特にリスニングが苦手な場合は足元をすくわれうるということを留意しておいてください。

そして、このマニュアルを見た人たちでリスニングに不安がある人は今日からでもリスニング対策をする必要があります。これといった指定の教材があるわけではありませんが、1日のどこかで少しでもナチュラルな英語に触れる時間を作ってください。このマニュアルを参考にカルテ作成を繰り返し練習し、鑑別疾患は語呂を覚え練習をすることでその精度を高めることができます。

以上、マニュアルの抜粋。

ではさらに簡単にまとめると、

CIS:コミュ力。まず落ちないから無視でOK。最低限のマナーはマニュアル製本版やFIRST AIDで確認してね。

ICE:診断能力+カルテ作成能力+情報収集力。ICE落ちする可能性あるので注意。

診断能力:アメリカ人と大差ないのでOK。苦手なケースもマニュアルやFAに記載してある語呂合わせなどで対応可能。

カルテ作成能力:これはアメリカで学ぶか、FIRST AIDの見本回答をまねるか、マニュアル製本版のカルテ作成ストラテジーで学ぶほかない。経験に欠くため日本人には不利。とにかくいっぱい書くこと。

情報収集力:語呂合わせを使い聞き漏らしをなくすこと。あとはリスニング力が問われる。これが日本人がICE落ちする所以。しかしSEPでの減点を防ぐために聞き直しをしないという戦略はあり。

こんな感じです。次回はいよいよSEPに迫ります!シーヤ!

マニュアルのお求めはここから。有難いことになんかもうほぼ全員に使っていただいてます。

 

コメント

  1. […] さてこのCSはどのように評価されるのでしょうか。次の記事では判定項目について述べていきます。 […]

  2. […] ➡超重要なことです。あまりに重要なので今回の記事はこのことだけを言及しておきます。ここで一度評価項目について復習しておきましょう。STEP2CSは3つの評価項目で評価されます。御存知、CIS、ICE、SEPです。詳しくは以前の記事をご覧ください。 […]

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