OET基本情報②~申し込み方法を含む~
挨拶:MEDIC SPACEで講師やってます
ハイ!ナイストゥミーチュー!セザキングです。MEDIC MEDIAのQassistでUSMLEや精神科の動画の講師をしていることは既にご存知かと思いますが、実はMEDIC MEDIAの清澤先生が主催するMEDIC SPACEという新たな予備校(?)の非常勤講師も担っております。今週は初の生講義があるのでその準備をしているところです。講義や講演会をする度に、毎回人と話すことに喜びを感じており、この仕事は向いているのだろうと実感しております。
OET基本情報続き
さて、今回はOETの続きです。前回の記事ではお伝えしきれなかった情報をお届けし、さらに具体的な申し込み方法を教示していきます。USMLE受験においても、この申し込みが最初のハードルになっている印象であり、「きっと複雑であろう」と思い込んでしまうことが、受験を遠ざける障壁となっております。そのため、可能な限り具体的な方法を示すことで、皆さんの心的なハードルが下がればと思っております。
受験会場
日本では大阪のみで受験が可能です。検索すると、試験会場は「UKPLUS OSAKA」と表示されますが、大阪駅・梅田駅から徒歩5分程度の距離であり、実際にはニュー共栄ビルが試験会場であり、「UKPLUS OSAKA」はILETSに特化したイギリス系の語学学校のことを指します。
ということで関東在住の僕は大阪まで行って受験してきました。東京会場にも試験会場があるUSMLEと比べると不便ではあります。
受験費用
これがめちゃくちゃ高い。USMLEと比べるとだいぶ安いですが、USMLEは基本的には1発勝負です。一方で、OETと同様に何度でも受験できるTOEFLやILETSと比較しても、このOETは高額です。
現在の受験料は587AUD(オーストラリアドル)であり、日本円に換算すると7月21日現在で44229円となります。さらに大阪への移動費と宿泊費が加わること考えると、ネタ受験に10万円近く払うことになって、中々ワロタです。
試験開催日
USMLEのようにいつでも受験できることはなく、TOEFLのように受験日が決まっています。ただ、やはりTOEFLよりも開催頻度は少なくおよそ1か月に1度の開催となっております。2020年の開催予定日は以下の通りです。
ただ、医師・看護師用の試験日程であり、それ以外の職種はもう少し開催頻度が低くなります。
申し込み方法
さて、いよいよ具体的な申し込み方法について言及していきます。久々に全く得体のしれないものにアプライしてみましたが、「やっぱり中々骨が折れるなぁ」というのが正直な感想です。実際にはそんなに複雑ではないのですが、一見すると中々複雑に見えてしまうことが心的なハードルになっているのでしょう。
今回、ECMFG取得を目指す上でOETを受験する方もいるかと思いますが、僕は既に取得しているためECFMGを介さない申し込み方法をお伝えしていきます。つまり、一般的な受験方法です。「OET 申し込み方法」と検索して、ネットサーフィンをしてみましたが、具体的な申し込み方法について詳しく言及している日本語のサイトは発見できませんでした。そこで、ECFMGを介さない汎用性の高い申し込み方法を提示することで、日本人医師のみならず、看護師等の多職種の方にも参考にして頂ければと思います。
⓪事前に準備しておくもの
①OETの公式ページにいく
まずは、以下よりOETの公式ページに飛びます。
②Book nowをクリック
少し下にスクロールすると、画像にあるように「Book now」となるのでこれをクリックします。
③Book a testをクリック
次のページでは申し込みのために必要な物等、試験に関する情報が載っていますので軽く目を通していきましょう。ただ、あまりに気に留めず「Book a test」をクリックして進めていきます。
④Registerをクリック
PC用のLOG INページに移動します。最初はアカウントを持っていないので。Log in ではなくRegisterをクリックして登録をしていきます。
⑤情報を記入していく(全4ページ)
あとは空欄を埋めていくだけですが、それほど迷う欄も無いかと思います。
Professionの欄は医者であれば「Medicine」、看護師であれば「Nursing」でいいかと思います。パスポートのID番号の記入が求められますので、事前にパスポートを準備しておく必要があります。
ここで一番面倒なのが「Photo」の欄です。先に経たページに、この「Photo」の条件がありましたが、かいつまんで言えば、
他に色々書いていますが、正直気にするのはこの4つくらいではないでしょうか。真面目な方であれば「証明写真撮りにいかないと!」と思うかもしれませんが、正直そんなことはしなくてもいいかと思います。
そもそも、写真はデータでの提出になるのでスマホで顔写真をとって編集してしまえばいいと思います。家にある証明写真を元に、「パスポート写真」というアプリ(他にもいろいろあると思いますが。)を使ってパスポート用に作り替えるか、背景を白壁にしてスマホで顔写真をとってアプリで編集すれば十分かと思います。
「これは正式な証明写真じゃないからダメ―!」なんてことにはならないと思います。「まぁええやろ」の精神で進めていきましょう。
4ページ目にはOETを受ける目的や英語試験を受けた経験を聞かれますが、これは調査のための質問だと思われるので適当に回答すればいいでしょう。
最後にWhat is your most recent professional qualification?とありますが、学部卒業生であれば、「Bachelor of medicine(医学士)」と記入しておけばいいでしょう。ただ、これも調査の一つだと思うので間違えても大きな問題にはならない気がします。
⑥試験を申し込む
ようやくマイページに入ることができました。続いて、「APPLY FOR THE TEST」を押して試験を申し込みます。ここまでくると迷うことは無いと思いますが、ここで受験日を決定します。
⑦受験料を支払う
いよいよ受験料を払うことになりますが、最後に気を付けないといけないことですが、クレジットカードはVisaとMastercardしか使うことができません。American Expressは使えないので注意です。しかし、たけえ。これにて申し込みは完了です。
・試験当日のスケジュール
試験の申し込みを終えると上の画像のように試験スケジュールが確認できるようになります。そこで「あれ?」と思うかもしれませんが、1つの試験しか申し込んでないのに、4つもの試験が予定されています。
これは4つの技能(Readingなど)がそれぞれ独立した試験としてスケジュールされています。さらに、よく見ると技能毎に受験料がかかっているようであり、希望すれば特定の技能試験だけを受験することも可能ということでしょう。
Speakingだけは面接官との個別試験になるので、受験生によって開始時間が異なります。基本的には12時半~18時半で30分置きのスケジュールになっています。恐らく申し込み順に12時半から自動的に振り分けられます。受験申し込み後にOETより受験生にタイムテーブルが送られてきます。基本的にタイムテーブルは自動的に決定されますが、決定後UKPLUS OSAKAに直接連絡すると、万が一キャンセルが出た場合には調整してくれることもあるそうです。
ちなみに会場のキャパに限界があるので、1日のMAX受験者数は12-13人くらいだと推測されます。従来は受験者が非常に少ない試験でしたが、今回のECFMG騒動をきっかけに認知度が上がりつつあり、今後はなるべく早く(出来れば1か月前)申し込んだほうがいいでしょう。
さて、今回はここまで。今後は各技能についてお話していきたいと思っていますが、その為には僕自身が勉強してみないと始まりません。随時、更新していきますのでお待ちください。
てこで、しーや。
コメント
瀬嵜先生初めまして。こんにちは。
私は現在オーストラリアで小児外科臨床フェローをしている平松と申します。
実は最近USMLEの勉強を始めたところです。先生のHPにはいつもお世話になっています。
今回は先生がOETについての記事を書かれたのを知り、今回コメントを書かせていただきました。
私は海外で臨床をやりたいと思ってはいたけど、USMLEを受ける気概もなく、それで結局オーストラリアにたどり着きました。で、2017年にOETに合格し、現在はシドニーで臨床をやるに至っています。
オーストラリアやニュージーランド、UKでの臨床を目指す方々にとってはIELTSとOETが主な英語試験として以前より認知はされていると思いますが、
最近ECFMGがSTEP2 CSの代替としてOETを採用したと知って、アメリカを目指している人たちにもぜひ、OETのことを少し知ってもらえればと思います。
先生の参考になるかはわかりませんが、OETは情報が少ないことが最大の難点とも言えるので、少しでも自分の経験が皆さんの役に立てばと思います。
https://www.opezanmai.net/road-to-clinical-ielts-vs-oet/
上記が、私が岡村先生のページに投稿させていただいた、OETに関する記事です。
この記事は、主にはすでにIELTSを勉強している人に向けて書いているのでどこまで参考になるかわかりませんが、ざっと目を通していただけたら幸いです。
では。