国家試験のこと②~今年の問題を解いてみる~

国家試験

ナイストゥミーチュ!セザキングです。

異様に眠いです。春めいてきたせいでしょうか。

しかし最近の医学生って全然休みがないんですってね。聞くところによるとある大学の4年生は1週間しか春休みがないとか。。。小学生みたいです。

大学にもよるのでしょうが、僕の時は1か月くらいはありました。忙しくすればするほど自由がなくなり、人としての幅が狭くなるようでどうにかならないものかとも思います。

これは2023年問題が濃密に絡んでいるので僕としても考えるところがあります。ECFMGのせいで期間が短くなっているのであればUSMLEをやらないと合理的ではないと思うんです。だって実習期間増えたところでいい医者になるとも思えないし。まぁ議論の余地があるところでしょうね。

今回は今年の国家試験の問題を1問紹介してみようかと思います。

前回の記事である医学生が言及してくれた問題でもあります。

今年の国家試験の問題を1問紹介

A 25-year-old man comes to your clinic complaining of abdominal pain for the past two days. Yesterday, the pain was periodic and located around the periumbilical area. Today the pain is persistent and located in the right lower quadrant. He feels feverish. He does not smoke or drink alcohol. His body temperature is 37.7℃, blood pressure is 126/62 mmHg, and pulse rate is 94/min regular.

Which one of the following should be done next?

a perfom a CRP

b examine for peritoneal irritation

c administer a broad-spectrum antibiotics

d perform an abdominal CT with contrast

e perform an upper gastrointestinal endoscopy

 

 

さて。みなさん面をくらったのではないだろうか。

そう、この問題はUSMLEではなく、「日本の」国家試験問題なのである。

正直僕も驚いた。これまでに国家試験で出題された英語問題は基本的に英単語とその意味の組み合わせを選ぶ問題とか、簡単な英文を読む問題であった。しかし、なんと今年はもはやSTEP2CKの問題そのものみたいな問題が出題されたのだ。

うーん、これは革命的だと思う。何故なら国家試験がもろにUSMLEを意識していることを露見してきたからである。

「君たち当然これくらいの英語は読めるよね?」という無言のプレッシャーをかけてきている。

出題数はまだまだ少ないものの、少しずつ問題のクオリティ・難易度が変わってきている。つまり今後も医学英語の重要度が上がることも予想されるのだ。

国家試験の出題範囲である以上、大学側も何らかの対策を打たないといけないのだが、正直殆どの医学部には「まともな」医学英語コンテンツが無い。

なんと未だに医学英語の授業で「TOEIC←!?」をやっている医学部もあると聞く。もうめちゃくちゃである。ビジネス英語だし。それ。

ここまではひどくなくとも、医学英語を覚えるだけの授業や、論文を輪読する授業くらいのクオリティが殆どで、結局「英語を医学に運用する」ことは決してできないのである。

台湾の医学部はすべて英語で授業

ちなみに海を渡れば台湾の医学部は全て英語で授業がなされている。しかし当然のことながら今の日本の医学生に英語で授業をすれば、医学生は「ネクローシス」し、講師陣は「アポトーシス」することなるのは明白だ。

(ちなみに日本の医学部が全部日本語なのは日本語の優位性も関係している。日本語は難しい専門的な言葉をほとんど全て表現することができるが、これは他の言語に共通するものではない。想像してみてほしいが、ある部族の言葉で皮膚科のマイナーな専門用語を表現できるだろうか。もちろんできない。実は英語を採用する国では自国の言葉で専門用語を完璧に表現できないからとも言われている。)

問題の解答を考えてみる

では今回の問題に話を戻してみる。

まず間違いなく問題作成者はUSMLEの問題を参考にしている。問題形式がまるでそっくりだからだ。しかし、恐らくオンライン問題集(CKの問題集を探せば類似した問題が出てくるはず)の元の問題を少し修正しているように思われる。

というのも診断があまりにも簡単すぎるからである。CKではここまで簡単に診断に至る問題は少なく、他の疾患との鑑別を考えさせることが殆ど。患者をmaleにして妊娠等の女性特有の疾患の可能性を排除しているのは問題作成者の優しさと思われる。

さらに問題文はUSMLEに比して短すぎる。これは恐らく元問の問題文をかなり削っているはずである。「長すぎると日本の学生死んじゃう」と思ったからだろう。ちなみにCKだと問題文の長さがこれの2倍はあると思ってほしい

最後に選択肢を見てみる。答えはBなんだが、Dと迷う問題だと思う。結局実臨床ではCT取るんだから、B➡Dとなるからどっちでもいいだろいいたくなるけど、医学の基本というかUSMLEの基本に「安くて簡便で非侵襲的なものを最初に行う」というルールがあるからBを選びなさいというところだろう。

ここも完全に僕の推察になるが、恐らくこのBの選択肢は元々は問題文に組み込まれていたと思う。USMLEでは「どっちでも正解だろ」という問題は殆どみない。そしてその問題文を無理矢理選択肢に入れ込んで変更したのだと考える。多分だけど、本来は患者はfemaleであり、正解はUltrasoundまたはurine hCGだったのじゃないかと思う。

作成者の思考プロセスを予想してみる。

「英語の問題かー。USMLE真似るか。」

「患者が女性だと複雑になるから男性に変えようかな。」

「この問題いいけど、ちょっと長いな。よし問題文を削って、これを正解にしよう。」

「男に変えたから妊娠検査はいらないだろ。うーん、超音波だと悩んじゃうかなー。よしCTにしておこう。」

まぁ完全に僕の妄想である。w

最後の最後に一つ付け足すと、恐らくこの作成者はCRPが嫌いだと思う。

既に医者になった人はわかると思うけど、医学界には何故か必ず「CRP信者」がいる。その人たちはCRPに推移しか見ていない。そして、それらを蔑むように冷ややかに見ている人たちがいる構図なのだ。

まとめ

作成者は恐らく後者で、僕的には賢明な人だと思う。

「CRPなんか上がってるに決まってるだろ!なんにもなんねえよ!」ってね。

まぁまとめると国家試験も徐々に良くなってきているね、ということかな。

我ながら完全に上から目線なんだけど、USMLEコンサルタントから見た総評ということで許してください。時間があれば精神科の問題も考察したいけど、これは恐らくMEDIC MEDIAの動画でやると思う。

さーて寝るぞ!しーや!

 

 

 

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