OET⑤~OET受験体験記:後編~

OET大阪試験会場OET

OET⑤~OET受験体験記:後編~

挨拶

ハイ!ナイストゥミーチュー!セザキングです。先週末は色々と立て込んでおりました。最近は出会う人が完全に様変わりしてきており、自分のステージも日々刻刻と変わってきていることを痛感しております。自分が変わると周囲の人も変わる。こんなことも今後話していきたいと思っています。

さて、今回はOET受験体験記の完結編をお届けしたいと思います。だらだらと書いてきましたが、今回で体験記は終わりとし、その後各論に移りたいとおもいます。

あと先日告知したMediGateのコネクトセミナーはめでたく満員御礼(満員どころか定員の二倍くらいの応募があったような。。。)となりました。感謝です。それでは当日を楽しみにしています。また、セミナーの内容をより深く理解したい方はそれまでに「セザ本」を通読しているとより有意義な内容になると思います。

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本編

OETも感染リスクあるのでは?

繰り返すがOETの受験会場は日本には大阪しかない。どうやら、オンライン試験の導入も検討されているようだが、受験時点では大阪に出向く他なかった。これね、冷静に考えるととても矛盾があるのよ。何故なら、CSってコロナ感染のリスクがあるから中止になって、OETに代替されたのに、OETのSpeaking試験は試験官との対面方式だからね。感染リスクあるやんけと。おかしなもんだと思っていたらOETもどうやらオンラインに移行する方針のようだ。さすが、動きが早い。一方で日本はCBTもOSCEも国試も通常営業のようだが、そのあたりの動きの遅さは逆の意味でさすがである。

神戸でSMCメンバーと顔合わせ

前日は大阪に前泊した。僕にとっては資格試験ではなく、調査でしかないので意気込む必要はないのだが、やはり試験前というものはいつになっても気持ちの良いものではない。と言っても折角大阪にいったのに何もしないのはあほくさいので、教え子やサロンメンバーに挨拶するために神戸で食事をしてきた。やはり顔が見える関係は全然ちがう。昨今、あまりに世の中がZoom一色だが、それがあまりにも行き過ぎているように見えて違和感を覚えている。オンラインにしたほうが便利なものが多いのはもちろん理解できるが、オフラインの良さも確かに存在する。人と人のつながりは対面でこそ築かれるものだと思う。同じ空間を共有することをせずして、相手の人となりは分かるものではない。ということで、機会を見つけては全国の人達と直接会うようにしている。先週は北海道のメンバーと会ってきた。

試験会場で顔ばれしまくり

話を戻すが、前日はそんな感じで過ごした。当日の朝は結構早い。8時に集合なので移動時間を考えると6時半には起きる必要があった。会場の梅田まで移動し、そこからは徒歩で行ける範囲にある。写真にあるが、会場は中規模な英会話学校を間借りしているので、結構分かりにくい。少し迷っていると、前方より明らかに受験者っぽい人と遭遇したので道を尋ねるとどうやら2回目の受験らしく会場の場所を教えてくれた。

試験会場↓

開場まで少し時間があるので、先ほどの方と話していると「瀬嵜先生ですよね?」。むむ、完全に顔ばれしている。しかも、以前に僕に相談メールをくれた方らしく、改めてこの世界の狭さを痛感した。こっそり受けるなんてことはできないようだ。当日はSMCメンバーもOETを受験する予定だったので会場前で合流した。そんな感じで人が集まってくるのだが、やはり狭い世界、顔見知りが多いようで皆挨拶している。僕はそのメンバー一人しか知らないのだが、結局4人くらいに顔ばれした。当日の受験生は全12人で、その内医師と思われる人が9人程、残りの3人は恐らく看護師さんかな?自分と既に知り合いを除いた7人の内4人に話しかけられたのだった。どこにでもいる受験生として忍び込んでいるのに、これでは下手なことができない。(笑)

試験会場到着前に文房具を購入するふざけた奴がおるで↓

やはり試験官の言ってることは理解できないの巻

試験会場に入ると最初に2階で受け付けを済ませる。受付の方は日本人なのだが、時折流暢な英語を話しており帰国子女が多いのかなという印象を受けた。この環境は非常に有難い。何故なら、CSと比較すると圧倒的にリラックスできる環境なのだ。CSの試験会場では「英語以外喋ってはならない」と釘を打たれており、さらにAMGがうじゃうじゃいる中では日本人は借りてきた猫にようになりがちだ。日本語が通じる環境というのはまじで有難い。感興の良さという面ではOETが圧勝だろう。小部屋で受け付けを待つのだが、受付時に必要なものがパスポートだけなのも良い。面倒くさい申し込みや、多くの持参物が無いのもOETの良さである。さらに、試験時間以外は受験生同士が自由に会話することができる。ここでお互いの情報を交換することも可能である。

試験時間が近づくと地下の試験会場に案内される。ぱっと見、多くとも12-13人程度がなんとか収容できる広さだ。指定された座席に座り、試験を待つのだが、その間に試験官(=日本人事務員)より試験に関する注意事項を受ける。これは主に英語であり、時に日本語なのだが、恐らくこの1日で最もリスニングに苦しんだのはこの時だった。笑

なんて早口なんだ。そして、CS本番のことを回想した。CS本番でも試験官の言っていることがよく分からずに聞くことを放棄した。

合格体験記~STEP2CS⑪:試験官の言ってることすら理解できず~
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Listening

試験形式はどうってことはないスタンダードなものだ。最初に問題用紙と解答用紙が配布され、開始前に名前を書き、開始後に開けるといういたって普通のものだ。最初がリスニングなのだが、予想通り初っ端から聴き取れない。リスニングの前半は穴埋め問題であり、聞いた通りのことをそのままディクテーションすればいいのだが、言ってしまえばここがOETの最初で最後、そして最大の山場である。後半の選択肢の問題は完全に聴き取れずとも、3択問題なので勘が働けばなんとかなる。しかし、ディクテーションは聴き取れないと絶対に正解できない。

この難しさは2つに分解することができる。一つは実際に聴き取ることの難しさ、そしてもう一つはスペルミス無く書くことの難しさ(医学英単語を知っているという難しさをふくむ)だ。

OETリスニングの難しさは①聴き取ること②スペルアウトすること

最初の難しさを克服するためには多量のオーストラリア英語に曝露されることと、必要に応じてディクテーションするしかないだろう。しかし、後者の難しさを忘れてはならない。では、読者の皆さんにも例題を出そう。リスニングで「総胆管結石」と言っていることが分かったとする。うん、その単語は知っているし、確かコレドコ・・・あれなんだっけとなる可能性がある。これをcholedocholithiasisと正確にスペルアウトできるのは聴き取りとはまた違った能力である。実際に書きとり問題では全てが医学英語というわけではないので、こんなに複雑な単語のスペルアウトがたくさん求められることは無いのだが、やはりしっかり準備するなら日頃より「読んで分かる」状態から、「正確に書ける」状態まで一段階ステップアップしておく必要があるだろうと感じた。

実際に受験してみた感じでは、書き取りの正答率は恐らく5割程度、選択問題は6.5~7割程度だろうと感想。つまり、完全に不合格www

うん、これは僕の実力では無対策で挑んでも無謀ということやな。

STEP2CS対策⑪~CS合格に必要な英語力について① TOEFL ibtの説明付き~
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Reading

さて、お次はReading。これも説明した通りだが、前半は基本的に穴埋め問題で、後半は長文問題。正直、前半は特に簡単という印象であった。自分が既にある程度医学英単語に精通しているということが大きいのだと思うのだが、読解に困ることは一切なく殆ど正解できたと思う。恐らく9割。後半の長文問題は文章が前半と比較するとやや難解であり、長文でもあるので、時間に追われながら読んでいく。大体の意味は分かるのだが、慣れていないということもあり時間がやや足らない。文章と問題はTOEFLにかなり似ているので、パタグラフ毎に読むような感じになる。時間が足らずに少し焦るが、冷静になれば前半で9割程度得点していると思われるので別に大したことではない。感想としては、B以上は確実で全体で8割は取れたかなと感じだ。うん、問題なし。

Writing

次は個人的に結構楽しみにしていたWritingだ。僕のたいしたことない英語力は成人後より構築されたものなのだが、それは文法力が骨格になっているのは間違いないと思っている。感覚で英語を話すことが困難であるため、中学英語より文法をひたすら勉強したことがCS合格、そしてセザキングメソッドに繋がっている。TOEFLのWritingでも文法力を駆使してIndependentとIntegratedの両方でGoodを取ったことはあり、Writingには多少の自信があった。しかし、形式(紹介状の住所や名前の位置とか)を覚えた以外は完全に無対策であり、実際にOETのWritingの文章を一度も書いていないので当然誰からの添削も受けていない。ただ、USMLEを通じてある程度医療英語の形式自体は知っていると考えており、持ち前の文法力と医学英語の知識のみを駆使して戦うことにした。だから、OETのWritingのコツなど何一つ知らない。

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TOEFLであれば、最初に結論を書いて、それから3つの理由を書いて、最後に再度結論を書くというような形があったりするのだが、OET公式本のWritingの模範解答を見ても、そのような明らかなテンプレらしきものは一切見当たらない。なので、「自分が日本語で書くとしたらこう書くだろうな」と考え、それを英訳していく方針とした。結論を先にするのが望ましいと思われるので、それだけを意識して、あとはとにかく相手に分かりやすく書くことだ。形式に拘り過ぎるとこのような本質的な部分を人は忘れがちだが、あくまで英語はコミュニケーション手段であり、相手に正確に情報を伝えることが大事、すなわち文法が大事という論法だ。諸君、分かったかね。

感想としては、まぁ大体の内容は書けたかなという感じだ。ただ、コツを知らないのでどの情報がより大事なのかということは一切分からない。ただ、文法的な間違いは殆ど無かったのではないかと思う。これでBが取れるならとてもハッピーかなと思ったが、無対策なのでまじで立ち位置が不明だった。

Writingが昼頃に終わると、昼休憩をはさんで各自Speakingなのだが、一人30分ずつ時間が割り当てられるので各自の開始時間は異なる。あろうことか僕は17時半開始と5時間以上時間が空いてしまった。この空き時間の詳しい使い方はここでは敢えて言及せずサロンで少し話そうと思うが、別に皆思い思いの時間を過ごせばいい。気楽な人間なら観光したっていいと思う。せめて、たこ焼き食うたろか、くらいの余裕は欲しい。

Speaking

さて、いよいよSpeaking本番なのだが、試験会場に戻ると時間まで少し待たされる。Speakingの試験会場は恐らくなのだが、当日はMedicineとNursingの2つに分かれていた。部屋に入ると試験官が座っていた。ここからの流れは既に説明した通りで、受験番号を伝えて、その後Warm upして、caseを2つ行う。残念ながら試験内容に関して喋ることはここで話すことはできない。ただ、感想としてはリスニングで困ることはそれほどなく、受け答えも中々スムーズだったと思う。フレーズの多くはCSから拝借することができ、それが難しい場合は知っている定型文を組み合わせて、さらに文法的な間違いがないようにした。ただ、それでも準備不足のせいもあって、アドリブというか、文法的に不自然なことを3、4回喋ってしまったと思う。加えて、この会話は録音されており、それを採点者が聞く事になるので、蓄音機に向かってなるべく聞こえやすいようにゆっくりはっきり発音することを心がけた。途中で何だかテンションが上がってしまい、「I am the best doctor.」とか口走ってしまったが、それはどう評価されたのか気になる。笑 相手は喜んでくれたけど。

非常に準備不足ではあったが、診察自体は成立していると思ったし、英語のミスもそれほど多くはなかったのでそれほど悪くない結果だろう。ただ、血反吐を吐く思いでCSの準備をした者からすると、もしこんなんで合格できるのであればあまりにもゆるすぎる。ゆるゆるである。勘違いして欲しくないのだが、OETが簡単というよりはCSが難し過ぎるのだ。それ故にCS受験を回避できるのであればOETを受けた方がいい。ただ、もちろん医療英会話が全くできない人が太刀打ちできるわけでもないので、CSのフレーズを覚えていない人であればOETのオンライン講座でも受講するのが妥当な戦略だろう。もしBだったら僕としても自信になるし、USMLE受験生にも希望を与えることになる。あとは結果を待つのみ。

試験後

こうして僕のOET受験体験は終わった。結果は3週間後に出るようなのだが、それまでの間は次の試験を申し込むことができない。そこで、連続で受験したい人はIDを2つ作って申しこむようなのだ。連続で受けられないのも意味が分からないが、IDが複数作れてしまうこともわけわからない。まぁ、USMLEと比較するとゆるゆるなのである。試験後には京都のSMCの学生と会い、少しだけ相談にのることができた。全国に知り合いがいることは有難い限りである。試験後特有の疲れを感じながら、東京行きの新幹線に乗りこんだのであった。

まとめ:情報は自分の力で手に入れろ!

さて、これにてOET受験体験記は完となります。この体験記ではOETの受験の具体的な流れと大まかな試験内容、そして僕の感想をお届けしました。今後はこの手ごたえと実際の結果にどれほどの乖離があるのか検証していきたいと思っています。

今これだけは伝えておきたいことがあります。

「本当に重要な情報は自分の時間とお金、そして努力を注ぎ込まないと得ることができない」と。

たった1日でしたが、この経験で得られたものは膨大なものでした。もちろん、このブログでシェアしていきますが、結局のところ本当に重要な情報は外に漏らすことができないのです。だからこそ、ネットでいくら検索しても核心をつく情報が得られないのでしょう。これらの情報は出さないのではなく、出せないのです。SNSが流行る昨今では毎日大量の情報を得ることができます。しかし、それらが全てとはゆめゆめ思ってはならないのです。情報は常に操作されています。何故なら、重要な情報は誰もが知らないからこそ重要なのであり、価値があるのです。それほど、情報には力があります。本でしか得られない情報もたくさんあります。だから、皆さんには正しい情報にアクセスできる力を身につけて欲しいと思っています。それが成功に不可欠なのです。

では、今回はここまで。しーや。

↓最近は各大学の生協に「セザ本」を置いてもらえるようになってきました。感謝感謝。

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