OET③~OET受験体験記:前編~

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OET受験体験記:前編

はじめに

ハイ!ナイストゥミーチュー!セザキングです。さて、今回からいよいよOETに関する情報をまとめていきます。数年前に、当時チュパカブラのようなエイリアンの如く全く未知のものであったCSの情報をまとめた時のような高揚感が蘇りつつあります。「秘密暴いてやんぞ」みたいなハイテンションです。

現在予定しているコンテンツは以下の通りです。このような流れにすることで、読者の皆様にも理解しやすくなるのではないかと思います。

  • OET基本情報
  • OET体験記👈今回はここ!
  • OET受験後感想・自己採点
  • OET対策方法
  • OET対策教材

最初にOETに関する基本的な情報を把握することが何よりも大事かと思います。特に押さえておくべきポイントは、「OETとは何か?」、そして「USMLEとOETの関係性は?」です。既にこれらの問いに対する回答を記事にしていますので、まずはそちらを通読してください。その上でOET体験に進んでもらえたらと思います。

OET①~OETとは?:基本情報とUSMLEの関連性について~ 2020.8.28更新
OETの基本情報とUSMLEの関連性について 挨拶:サロンメンバー全員への電話相談を始めました ハイ!ナイストゥミーチュー!セザキングです。 久々のエントリー...
OET②~基本情報(受験料や日程等)と日本一詳しい(?)受験方法~ 2020.8.28更新
OET基本情報②~申し込み方法を含む~ 挨拶:MEDIC SPACEで講師やってます ハイ!ナイストゥミーチュー!セザキングです。MEDIC MEDIAのQas...
また情報に関する取扱いですが、ブログとサロンと個人間で公開する情報量を意図的に分けています。明言はしませんが、世の中には扱いが非常に難しい情報がたくさんあります。それらの情報は信頼できる人達以外には決して世に出回りません。USMLE(特にCS)も結局情報戦なのですが、そこに早く気が付き、貴重な情報を得るために如何にして周囲と友好な人間関係を築けるかが最大の焦点であることもお伝えしておきます。
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OET体験記

OETってなんやねん

「CSの代わりにOETが採用される」

衝撃的な発表があった。一般の方には何のことかさっぱり理解できぬことだろう。USMLE勢であってもピンとこない人もいるやもしれぬ。しかし、自称USMLEコンサルタントには脳が揺さぶられるほどの衝撃であった。USMLE受験に「USMLEでないもの」が導入されたのだ。

さて、もう改めて言うことは無かろう。そう、OETを受験してきたのである。何故かって?完全に潜入でしかない。ECFMGは既に取得しているし、今更オーストラリアに行く気もない。ただの調査です。つまり、資格取得目的ではなくTOEICに受けるかのようなノリで4~5万円もする試験を体験してきたのであります。仲の良い友人に「理解はできるが、やはり頭がおかしい」と言わしめたことも申し伝えしておこう。

受験を決意したのは7月中旬であった。STEP2CSが一時的に開催中止され、ECFMG取得手段としてOETが代用されるという発表があってから、自称USMLEコンサルタントとしてどうしようかと思案していた。全くもって突然OETという謎の試験が登場して少し狼狽したことも隠さずに伝えておこう。

「OETというUSMLE以外の試験まで把握せねばならぬのか」

これが当時の偽りのない気持ちであった。これは多くの人に賛同してもらえるのではないかと思うのだが、「試験を受けるのはとても大変(面倒くさい)」のだ。ましてや、大阪のみで開催される受験料4~5万円の未知の試験である。これを受験することに抵抗が無い人はそうそういないだろう。セザキングはレストランにいっても毎回のように新商品を頼む冒険心を兼ね揃えたヒューマンビーイングであるが、そうであってもやや抵抗を感じていた。そりゃそうである。移動費・宿泊費を含めると10万円近くになるし、何よりも2日間を要する。完全なネタ作りのためにかなりコスト高なイベントだ。しかし、色々と思い巡らした結果、これまでの人生もネタ作りの人生であったことに気付いた。

人生、是ネタ作り

「英語偏差値38からスタートして2浪もして英語試験のない山形大学に入学し、何の因果かUSMLEの勉強を始め99を取得し、見学も行かずにマッチングランキング1位の病院にマッチし、初期研修後にはフリーターしながらCS受験し、国立病院の常勤を1年で辞めてUSMLEコンサルタントという謎の仕事を始めた」

そんなネタ要素満載の人生である。これはもっと人生を色付けなければならぬとOET受験を決意し、発表から2週間ほど遅れて受験を申し込んだ。振り返るとこのタイミングはとても絶妙であったのではないか思われる。その理由は後ほど。

そもそも、人生はゆりかごから墓場まで喜怒哀楽を沢山経験し、生老病死という避けがたい四苦をいかに受け入れていくかという過程だと思っている。ゴールは「死」と明確であるがゆえに、それまでの過程を如何に彩り豊かにしていくかが大事なのだ。ということで、僕が多少の時間とお金を犠牲にすることで、自分の人生の趣がさらに増し、他の方々に有益な情報と多少の楽しみを提供できるのであれば受験しない手はないのである。ということで、OET受験を申しこんだ。ちなみに、日本一詳しいであろうOET受験方法の詳細は別記事を参照されたい。

OET②~基本情報(受験料や日程等)と日本一詳しい(?)受験方法~ 2020.8.28更新
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OET受験の目的とは

受験することは決定したが、受験までにどのように過ごすかということが肝になる。99%の受験生は当然のことながら、資格試験としてOETを受験される。医師であれば、「オーストラリア留学のため」、そして最近ホットな目的は「ECFMG取得の代替手段のため」である。そして、実は看護師さんの受験生が多いので、「看護師としてオーストラリアで働くため」に受験される方もたくさんいる。その場合には、「試験に合格すること」、多くの場合は「オールB以上を取ること」という目的を据えることになる。

しかし、僕は間違ってもそんな目的をもってはならぬのだ。例えるなら、戦争において潜入目的で適地に侵入し情報を得ずに敵を一人、二人殺したとしても、その行為はスパイとしては評価は得られない。スパイはスパイなりの仕事がある(別に全く悪いことはしていないことを断っておく)。ということで、まずは目的を「OETの生の情報を得ること」にしてみたがこれでは物足りない。そのような類の情報は少なからず存在している。それだけではなく、USMLEコンサルタントとしての色を付けたいところである。ということで、基本的にはOETに対する最低限のルールを把握し、特別な対策はせずに、「USMLE受験で得た知識のみを武器として闘ってみること」にした。つまり、そのようにすることで「USMLEとOETの互換性を測ること」(互換性とは「こっちのこれは、そっちでも使えるの?」という意味)を目的としたのだ。

最初にすべきことは「把握」だ

そのような目標を設定すれば話は早い。まずは把握だ。把握。把握。ちなみに僕は自称「把握マン」である。土地勘の無い場所に行くと必ず地図とにらめっこする。自分の置かれている位置を空間的に把握しないと気が済まないのだ。これは試験に対しても同様で、敵を知らずして闇雲に勉強をすることも許せない。把握が目的であれば、何よりも公式の情報を探るのが一番である。そこで、ネットサーフィンをしていると、OETの公式本が出ていることを発見した。それと同時にKaplanがOETに関する本を出していることも分かった「おっと、この本も公式本に似ているから良さそうだ。」と思うが人の心であるが、しかしそこは待たれよ。USMLEコンサルタントの血が騒ぐのである。Kaplanの商品で質の高いものを見た試しがない。地雷臭ぷんぷんだったので避けることにした。そこで、シンプルにOET公式本のみを採用することにした。

さて、Amazonにて公式本を買おうとしたのが、あることに気付く。な、なんと、この公式本は「Kindle Unlimited」の対象ではないか。これを愛用している僕にとっては朗報であったので、即時に購入した。そして、ざっと眺めてみたのがどこか物足りない。電子書籍を読むことにあまり抵抗は感じないのだが、これが勉強となると話は違う。やっぱり質感が違う。結局これは好みの問題だと思うのだが、僕には電子版の教材は合わない。ということで、結局ペーパー版も購入することにした。

数日後に本が届いたのでさらっと読んでみることした。そこには、OETに関する基本的な情報が載っているのだが、FAのようなUSMLE関連本と比べるとどうも情報量が少ない。例えばSpeakingに関して言えば、問題自体は掲載されているのだが、解答例が無い。英語が苦手な日本人にとってはその解答例こそが欲しいのだ。

準備する中で「どんな質問されるの?」「何て答えたらいいの?」と自然に生じる疑問は、CSと同様な日本人特有のものである。CS受験においてFAがバイブルたる所以は、その解答例があるからと言い切ってよい。そして、最近台頭してきているAmbossにも解答例がある。しかし、Kaplanの本にはそれが無くとても使いにくいのだ。痒い所に手が届くか届かないのか、それが重要である。

ということで、正直OET公式本のSpeakingは使えたもんじゃないことがわかった。しかし、問題例は見ることができるので、それを用いて練習することはできるが、結局それを評価してくれる人もいないので使いようがないと言える。

次回の予告

さて、いよいよ公式本を手に取ったところである。今後は、各項目について触れていこうと思うのだが、まずは体験記の続きをお届けしたい。その後、客観的な事実に主観的な感想を上乗せして、それをセザキングメソッドとして提供したいと思う。

ちょっと長編になりそうな予感がしているので、奇特な方はお付き合いくださいませ。

ではまた。しーや。

 

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