質問コーナー⑯~臨床留学前のキャリアについて~

挨拶

ハイ!ナイストゥミーチュ!セザキングです。

うむ、色々やっております。とりあえず手稲の資料は作成しました。

引っ越しもあるから何かと忙しいですが頑張っていきます。

7/27 手稲渓仁会病院講演会

質問する際に注意して頂きたいこと

今回は久々の質問コーナーです。毎日のように質問が来るので全部返すのは中々難しくなってきました。メールのほうに来る質問は何とか返していますが、ツイッターのほうの質問箱にはブログ見たらわかるような内容の質問が多いのでさすがにそれは返せておりません。

僕に対してそのような質問をしても何の問題もありませんが、実生活においては、何も調べることもせずに誰かに質問するのは非常に危険なので注意しましょう。下手するとそれ以上に質問に答えてもらえなくなる可能性があります。

人に質問をするということはその人の時間を頂くということです。質問したくなるような人は多くの場合、魅力的で忙しい人が多いはずです。その人が貴重な時間を割いて質問に答えてくれる場合には、調べたらすぐに分かるようなことは事前に調べ、それでも分からないことを質問すべきです。

僕にも「AMBOSSってどんな感じですか」みたいな質問が来たりしますが、「ブログ読んでくれ・・・」としか言いようがないのです。時間が無限にあればいくらでも返答できまずが、時間は有限であるため、ブログに記載しているような内容の質問にはお答えできないことをご了承ください。

さて本題に入りましょうか。

質問内容

現在後期研修一年目で心臓外科志望です。いつもツイッター、ブログ共に楽しく拝見させていただいております。今回はご相談があってメール致しました。

自分は、将来子供の心臓移植等に携わりたく、アメリカでの心臓外科研修を考えております。その為、アメリカで外科residentから始め、専門医取得も視野に入れております。つきましてはUSMLEで高得点が必要なのは重々承知ではありますが、日本でのキャリア、専門医を皆さんどのようにされてるのか、また先生はどのようにお考えなのか教えていただきたく存じております。

専門医を取得してから行くべきなのか、はたまた一時的に非常勤などでお金と時間に余裕をもたせ、しっかり準備をしてなるべく早くアメリカに行けるようにするのがいいのか、などを含めてお教えいただけますと幸いです。お忙しい身であるのは重々承知の上ではありますので、先生がお手すきの際にお返事いただけますと非常にありがたいです。

返答

質問ありがとうございます。なるほど、要するに臨床留学する以前のキャリアについて、ということですね。

質問が多岐に渡るので中々一言では答えにくいところですが、頑張って答えてみます。

まず最初に言えるのは臨床留学に至る道は皆、千差万別であり王道というものは存在しません。敢えて言うなら、プログラムを介した留学が一番オーソドックスでしょうか。しかし、これは基本的には内科レジデントのプログラムの枠を提供するものなので、外科となるとまた話は違ってきます。外科の場合は内科よりも王道がありません。

王道が無いため「~べき」論は何も存在しないのです。何かをしたら留学が保証されるというものは一切存在しません。不合格になった人が外科医として臨床留学をしている場合もあるように、USMLEの高得点すら必要が無い場合もありえるのです。

そして、質問内容にあるようにお金や専門医等のことに関して考えてみましたが、これらに関しても「その人がどうなりたいかということ」が前提にないと答えようがないので、残念ながら明確には回答できません。

質問者様が「アメリカで心臓血管外科医として骨をうずめること」を目標としていること前提とした場合には以下の方法を推奨します。

現実的に、日本人が正攻法で外科のプログラムに入るのは殆ど不可能なので、まずは何とかコネを作ってフェローとして行くのがリーズナブルと考えます。実際に、僕の心外志望の知り合いもそれを目指しています。彼は既にコネがあるようなので、とりあえずUSMLEの合格さえすれば留学できるそうです。

なので、もし質問者様がまだコネが無いのであればあらゆる手段を作ってコネを作りましょう。「どうやったらコネを作れますか」という質問はもはや意味を成しません。何故なら「あらゆる手段」だからです。やれること全てやるべきです。外科医として臨床留学するのはいばらの道です。実際に臨床留学している人は根性でコネを見つけていきます。そして、例えコネが見つかったとしても、USMLE合格と、英語力のアップが不可欠になります。

質問者様が既にUSMLEに合格しているのかどうか分かりませんが、もししていないのなら、コネつくりと同時にUSMLE受験を始めましょう。「忙しくて無理?」もし、海外で働くことが何よりも重要なら、一旦仕事を辞めたり、海軍病院いくとか、海外の研究室に飛び込んだりして何とか勉強時間を作りましょう。

「海外行きたいけど忙しくて勉強は無理―」と言ってるようでは絶対に成功しません。厳しいかもしれませんがそれが現実です。捨ててこそ浮かぶ瀬あれなのです。

まとめると

・まずコネを見つける。手段は問わない。
・最短でUSMLEに合格する
・勉強する時間が確保できないなら環境を変える

これが僕が提案できる最適解です。ご覧の通り、ここには専門医のこともお金のことも含まれていません。それらは副次的なものであり、キャリアを決定する因子にならないのです。

最後に

今回も一生懸命質問に明確に答えようとしたのですが、中々難しかったです。

それはやはり臨床留学に絶対的な答えがないからでしょう。本当に千差万別なのです。

外科に関して言えば一番大事なものはコネです。まずはコネを作るところから開始し、その上で必要なことを一つ一つ解決していきましょう。それが専門医かもしれないですし、お金かもしれない。絶対的な方針が決まらないとやるべきことは見えてこないのです。

臨床留学に絶対的な答えなし。とにかくコネ作りから始めましょう。

うーん、なんだか散文やな。まぁしょうがないか。結局、絶対的な答えないんだもんね。

とりあえず、今回はこれにて。しーや。

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