MyIntealthの導入
挨拶
ハイ!ナイストゥミーチュー!セザキングです。以前から少し話には聞いていた新システムMyIntealthがいよいよ1月16日に導入されることとなりました。当初より複雑でよくわからんなと思って無視して(笑)いましたが、USMLE受験者にとってクリティカルな影響が出そうなので真剣に向き合う必要がありそうです。
少なくとも今後のUSMLE受験者は最初にこのMyIntealthでアカウントを作る必要があります。現時点では未実装であるため、詳細は実装後に当事者から話を聞いていく必要がありますが、既に公式から発表されていることをここでまとめてみようと思います。今回の記事では公式HPからの原文とGoogle翻訳、そして僕の情報と解釈を付記する形で記載していきます。
青:原文 黄:翻訳 赤:セザキング
ソース↓
今回の変更は「2023年問題(2024年問題)」とも深い関係があります。2023年問題について復習したい方は以下の記事をご覧ください。
USMLE概要⑨:2023年問題について *2023年加筆・修正
USMLEコンサルタント・合同会社U-Consultant代表
精神保健指定医
国立国際医療研究センター病院や亀田総合病院などの有名病院に精神科医として勤務。その後、日本人の臨床留学の夢を叶えるべく、一念発起しUSMLEコンサルタントとして独立・起業。YouTubeやTwitterなどを通じて精力的に情報発信をしている。著書「Dr.セザキング直伝!最強の医学英語学習メソッド」医学書院はAmazonでベストセラー1位を記録。
MyIntealthとは
MyIntealth is a new online environment for accessing services offered by Intealth and its divisions, ECFMG® and FAIMER®. MyIntealth will consist of a:
・Portal for Applicants (such as international medical graduates, or IMGs, pursuing ECFMG Certification and/or J-1 visa sponsorship),
・Portal for Entities (organizations, such as medical schools, graduate medical education programs, and medical regulatory authorities) that use our services, and
・Web-based Applications (for certain services, such as the Pathways application).
Through MyIntealth, users will be able to establish and maintain accounts, request services, manage payments, and retrieve important messages.
MyIntealth は、Intealth とその部門である ECFMG ®および FAIMER ®が提供するサービスにアクセスするための新しいオンライン環境です。MyIntealth は次のもので構成されます。
- 申請者向けポータル(ECFMG 認定資格および/または J-1 ビザのスポンサーシップを目指す国際的な医学部卒業生、または IMG など)、
- 当社のサービスを利用する団体(医学部、大学院医学教育プログラム、医療規制当局などの組織)のためのポータル、および
- 関連する Web ベースのアプリケーション(Pathways アプリケーションなどの特定のサービス用)。
MyIntealth を通じて、ユーザーはアカウントの確立と維持、サービスのリクエスト、支払いの管理、重要なメッセージの取得が可能になります。
従来、臨床留学の準備を開始するためにはECFMGのID作成をする必要がありました。具体的にはIWAにて作成・手続きを行い、OASISで状態を確認していました。また手続きには紙ベースのものや、FAXが必要になるものもあり煩雑であったのは確かです。恐らくですが、これらの手続き等を全てこのMyIntealthで簡便に行うことができるようにするというのが狙いなんじゃないでしょうか。J1ビザのことまで記載されており、ECFMG取得からビザの申請までもこのMyIntealthで出来てしまうという利便性向上を謳っているようです。(知らんけど)
➡9桁のIDが発行されます。
まぁひねくれ者のセザキングはなんか裏(つまり金)があるだろと端から疑っておりますが、詳細な変更は今後注視していく必要があります。
MyIntealthの利点
・One Account, Multiple Services: MyIntealth offers users the convenience and efficiency of using a single online environment. Users can access multiple services with less data entry and enjoy a consistent experience.
・Fewer Logins/Passwords: MyIntealth centralizes many services that currently are available through different systems, each with its own user ID and password. With MyIntealth, users will have fewer logins and will use the same user ID and password for all services.
・Fewer Forms: MyIntealth will replace many of our paper-based forms, enabling users to complete more transactions online, saving valuable time.
・1 つのアカウント、複数のサービス: MyIntealth は、単一のオンライン環境を使用する利便性と効率性をユーザーに提供します。ユーザーは、少ないデータ入力で複数のサービスにアクセスし、一貫したエクスペリエンスを楽しむことができます。
・ログイン/パスワードの削減: MyIntealth は、現在さまざまなシステムを通じて利用できる多くのサービスを一元管理しており、それぞれに独自のユーザー ID とパスワードが付いています。MyIntealth を使用すると、ユーザーはログインの回数が減り、すべてのサービスで同じユーザー ID とパスワードを使用できるようになります。
・フォームの削減: MyIntealth は紙ベースのフォームの多くを置き換え、ユーザーがより多くの取引をオンラインで完了できるようにし、貴重な時間を節約します
申請済みの方への情報・対応
Prior to launch, the information from your existing account(s) will be transferred to MyIntealth. Due to changes in our processes, some in-progress applications/requests cannot be transferred to MyIntealth. For certain applications/requests, we have established dates to assist applicants who want to complete in-progress items before MyIntealth launches. Please refer to the specific information for each service below.
Applicants should expect delays in processing for all services during the transition to MyIntealth, both before and after launch.
More detailed information about changes, potential processing delays, and preparing for launch is available on the Information for Existing Applicants web page.
申請者は、MyIntealth への移行中、開始前と開始後の両方で、すべてのサービスの処理に遅延が生じることを予期する必要があります。
変更、潜在的な処理遅延、および開始の準備に関する詳細情報は、「既存の申請者向けの情報」Web ページで入手できます。
ここには申請者が移行前に注意すべきことが記載されていますが、記事を書いている時点では既にその期間は終わろうとしているので詳細は割愛します。大きな注意点はないように思われます。またNotaryCam(公証)については以下のように記載されています。
* NotaryCam will accept appointments through January 7 to notarize CIFs and EIFs for processing by ECFMG before MyIntealth launches. Once MyIntealth launches, NotaryCam will resume appointments to notarize the Intealth Identification Form (IIF) produced by MyIntealth.
恐らく大きな変更ではありませんが、従来のものと少しFormが異なり(つまりForm186の廃止)新たにICFというFormを公証で用いるようです。ここ最近、NotaryCamの動きが非常に遅くなっていたのはこのような変更に対応するためであった可能性もあるかもしれません。
➡既に公証を終えている場合は、追加の本人証明は必要ないようです。
様々な変更点
・マッチング提出期限の短縮
- Applications for Pathways for 2024 Match. The deadline for submitting applications to the Pathways for ECFMG Certification for the 2024 Match has changed to December 31, 2023 at 6:00 p.m. The previous deadline had been January 31, 2024. If applicants need to meet the clinical and communication skills requirements for ECFMG Certification and do not submit a 2024 Pathways application by 6:00 p.m. on December 31, 2023, they will not be eligible to participate in the 2024 Match.
- Deadlines for submitting documentation in support of a 2024 Pathways application, including Occupational English Test (OET) Medicine scores, registration/licensure documentation for Pathway 1, attestations for Pathways 2-5, and Mini-Clinical Evaluation Exercise (Mini-CEX) evaluations for Pathway 6, have not changed. For complete information, please refer to our announcement and the Pathways section of this website.
➡従来マッチングに向けたPathwayの申請期限は1月でしたが、それが12月末に変更となっています。今後もその変更は継続される可能性が高いので、実質提出期間が1か月短くなったと言えます。
・受験申請方法の変更
Currently, applicants provide their medical education credentials at the time of exam application and can apply and be registered for examination while their credentials are being verified, provided that their medical school verifies their student or graduate status. These processes will change in MyIntealth, as described below.
・Application for ECFMG Certification. When completing the Application for ECFMG Certification in MyIntealth, applicants will provide detailed information about their medical education and upload medical education credentials, such as the final medical diploma and, if applicable, transcript(s) to document transfer credits.
・Students must provide transcript(s) to document transfer credits, if applicable, and these transcript(s) must be verified and accepted by ECFMG before the Application for ECFMG Certification is accepted. Once the Application for ECFMG Certification is accepted, students can apply for examination. If there are changes to their medical education information, including graduation from medical school, they must update their Application for ECFMG Certification. When an applicant graduates, the applicant must provide their final medical diploma and cannot apply for examination until all medical education credentials, including the diploma and transcript(s), are verified and accepted.
・Graduates must provide the final medical diploma and, if applicable, transcript(s) to document transfer credits, and the graduate’s medical education credentials must be verified and accepted by ECFMG before the Application for ECFMG Certification is accepted. Once the Application for ECFMG Certification is accepted, graduates can apply for examination. If a graduate receives the final medical diploma after acceptance of their Application for ECFMG Certification, the graduate must update their Application for ECFMG Certification and provide their final medical diploma. In this case, the graduate can apply for examination only after all medical education credentials, including diploma and transcript(s), are verified and accepted.
現在、志願者は試験申請時に医学教育の資格を提供し、医学部が学生または大学院のステータスを確認している限り、資格が確認されている間に試験に申請して登録することができます。これらのプロセスは、以下で説明するように MyIntealth で変更されます。
・ECFMG 認証の申請。MyIntealth で ECFMG 認定の申請を完了する際、申請者は医学教育に関する詳細情報を提供し、最終的な医学の卒業証書や、該当する場合は単位を文書化するための成績証明書などの医学教育の資格情報をアップロードします。
・学生は、該当する場合、単位移行を文書化するための成績証明書を提出する必要があり、ECFMG 認定の申請が受理される前に、これらの成績証明書が ECFMG によって検証され、受け入れられる必要があります。ECFMG 認定の申請が受理されると、学生は試験を申請できるようになります。医学部の卒業など、医学教育情報に変更があった場合は、ECFMG 認定申請書を更新する必要があります。申請者が卒業する場合、申請者は最終的な医学の卒業証書を提出する必要があり、卒業証書と成績証明書を含むすべての医学教育資格が確認されて受理されるまで試験を申請することはできません。
・卒業生は、最終的な医学の卒業証書と、該当する場合は単位認定を文書化するための成績証明書を提出する必要があり、ECFMG 認定の申請が受理される前に、卒業生の医学教育資格が ECFMG によって検証され、受け入れられる必要があります。ECFMG 認定の申請が受理されると、卒業生は試験を申請できるようになります。卒業生が ECFMG 認定申請書の受理後に最終的な医学卒業証書を受け取った場合、卒業生は ECFMG 認定申請書を更新し、最終的な医学卒業証書を提出する必要があります。この場合、卒業生は、卒業証書や成績証明書を含むすべての医学教育資格が確認され、受け入れられた後にのみ試験を申請できます。
受験申請は以前より複雑というか判然としない側面が多く非常にトラブルの多いプロセスです。例えば上には「成績証明書の提出」とありますが、これまでにも提出が求められていたもののこれは個人ではなく学校側が提出してきました。恐らく今後も(手元にないため)証明書に関しては学校側が提出すると思いますが、文章をそのまま受け取ると受験生が提出しなければならないように見えます。この点については今後注視していく必要があります。
今回の大きな変更点は恐らく書類の提出が「試験申請時」ではなく「ECFMG申請時」になったということではないでしょうか。つまり、従来は試験を申し込むまでは面倒くさい書類提出をする必要はありませんでしたが、今後は全員が書類提出をするところから始まることになります。そして、恐らくこのプロセスが課金制になったということではないかと思います。
この動画では従来の申請方法を紹介していましたが、今後アップデートする予定です。
・料金の変更
Following are the Intealth fees and fee structure that all applicants for ECFMG Certification can expect in MyIntealth, compared to our current fees and fee structure.
Current | MyIntealth | |
---|---|---|
MyIntealth Account Establishment | N/A | $100* |
Application for ECFMG Certification | $160* | $260 |
Verification of Credentials | N/A | $100 |
USMLE Step 1 Registration | $1,000 | $860 |
USMLE Step 2 Clinical Knowledge (CK) Registration | $1,000 | $860 |
Pathways | $925 | $925 |
Totals | $3,085 | $3,105 |
*Includes $50 NotaryCam fee for online notarization of the identification form.
料金は上記のように変更されるそうです。一見するとトータルの費用は殆ど変わらないように思えますが、個人的にはここにからくりがあると思っています。
実はよく見ると受験申請前の必要な費用が160ドルから460ドル跳ね上がっています。実際には公証費用も加算されるので210ドルから510ドルになったということになります。遠い昔(セザキングが受験した頃)は申請前には一切費用はかかりませんでした(多分)。それがいつのまにか様々な課金ポイントが用意されてしまったということになります。
この変更によりSTEP1受験のために必要な費用は実質、510ドル+860ドル=1370ドルで、変更がなければこれにサーチャージ195ドルが加算されて1565ドルになるというわけです。為替の影響を受けますが、現状では20万円を超えることになってしまいました。
また実際に完遂される方は少数であるため申請しただけで受験しない方や、STEP1だけ受験する方もいます。課金ポイントを入り口付近にもってくることでトータルの実入りを増やすというのも狙いですよ。知らんけど多分ね。とにかく受験するだけでも金額面でハードルが上がってしまったということです。
現時点でのまとめ
他にも細かな(?)情報が沢山記載されていますが、今回の記事では受験生が特に注意すべき点をピックアップしてお届けしました。今後施行開始されたらまた色々と判明すると思いますので、その都度更新していこうと思っています。
それではまた!しーや!
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