久々の質問コーナーです。日頃より質問はたくさん受けているのですが、全てを記事にすることもできないので個別に対応しております。
しかし今回はコメントからの質問なので是非皆様にも共有したいと思っております。今回の質問内容は普段の「USMLE記事」とは質が異なるため、ちょっと違った角度からお話ができるかもしません。
ただ現在も勤務医を継続しているため、あまり本職に影響が出るような発言はしにくく、どうしてもこのような情報は公開されている場では答えに制限がかかってしまうことをご了承ください。答えれる範囲で答えていきます!
質問は2つあり、どちらも回答するのが大変なので2つの記事に分けます。
地方大学医学部の方からの質問
初めてコメントを投稿させていただきます。
地方大学医学部5年生の田中(仮名)です。
私も海外で医師として働くことに興味があり、瀬嵜先生のブログやmedilinkの講座をよく拝見しています。
それとは別に自分の進む診療科についてですが、瀬嵜先生と同じく精神科に興味があります。今回はUSMLEではなく後期研修について質問なのですが、
質問①:瀬嵜先生は亀田総合病院で後期研修を行われたそうですがなぜ亀田総合病院を選ばれたのでしょうか?
また、私は卒後関東の病院で初期研修、その後は大学医局に属さず都内の市中病院にて後期研修を行いたいと思っています。精神科に限れば関東の市中病院でも専門プログラムがそこそこありますが、他の(いわゆる)マイナー系だとプログラム数がもっと少なくなるうえ募集人数も各プログラム2,3人といったところです。
質問②:やはり大学病院以外でマイナー科の専門医を目指すのは狭き門だと思いますが、学生のうちから後期研修を見据えた見学など病院側に顔を売っておくことは必要だと思いますか?
USMLEの質問でないうえ長文になって申し訳ありませんが、回答していただけたらうれしいです。よろしくお願いします。
➡コメントありがとうございます。そしていつもブログ等をご愛顧頂き感謝です。意外にも初めてUSMLEとは全く関係のない質問がきました。答えれる範囲で答えていきますが、中々答えにくい。(笑)
質問①:後期研修は何故亀田を選んだか?
うーむ、どうこたえようかな。実はですね、僕は初期研修のマッチングで亀田を第1志望にして落ちてるんですよ。落ちた理由はもちろん明確ではありませんが、いくつかの理由は推察されます。しかし落ちた理由は今回の主旨ではないし、そもそも答えにくいことだらけなので割愛します。
第1志望に亀田を選んだ理由は「なんか国際的かもー」って思ったから。というのも僕は当時精神科志望であったものの、特にその診療科内でやりたいことが決まっていませんでした。多くの方はもっと明確な理由をもって病院を選んでいると思います。「こういうことがやりたい!」「手術件数が多い!」とかね。でも僕には全くそんなものが無かった。
学生時代に力を入れたことと言えばSTEP1だったわけです。となるとそれが活きるような職場に行きたいと思いました。そこで山形という片田舎から必死に人気研修病院の情報を探してみることにしたんです。でも、田舎の人なら共感してくれると思いますけど、とにかく田舎には情報が入ってこない。結局ネットの情報も玉石混交なので何が真実か全く不明なんです。仕方なくマッチング人気ランキングの上のほうから見学をしていくことになります。
そこで興味を持ったのがUSMLEを支援するプログラムをもった亀田だったんです。いや本当にこれだけ。崇高な理由一切なし。他には「国際」って名前が入っている国立国際医療研究センター病院にも興味が出ました。
そこで国立国際の説明会に行ってみたんです。その際に寮を案内されたのですが、それが予想以上に汚かった。その瞬間、「よしやめよう」と思ったのです。笑 だから見学に行くこともやめました。
亀田はちゃんと見学にいきました。確かにめちゃ田舎にあるんですが、病院自体はとてもきれいでした。そこでお世話になった研修医の方々がかなりよくしてくれたということもあり。「まぁ亀田だな」と思ったのです。(いや、本当はもう少し色々あるんだけど、書けぬ!すまない!)
しかし、人生は小説より奇なるものかな、なんとマッチングの結果は「国立国際医療研究センター病院」だったんです。目を疑いました。国立国際は見学にも行ってません。亀田の「面接慣れ」のために受験したところにまさかマッチしたのです。しかも、当時の国立国際は超人気病院で、内科プログラム定員20人に対して受験者が120人弱いました。完全に1番人気でした。そんな中、見学にすら行ってない僕がうかるわけがありません。常識的に。でも、まさかのマッチ。
唖然としましたよ。行く気もなかったからプログラムの内容すら確認してない。「まぁこれでええわ」なんて気持ちで書類書いてましたからね。このようにして初期研修は亀田ではなく国立国際になったのです。(これも色々秘話があるのだが、ここでは書けないのだ。)
さて運命のいたずらで国立国際にいくことになったのですが、有難いことに亀田の精神科の先生は僕を採用しようと思っていたのです。それが何故か落ちてしまった。(何度もすまんが色々あるのだ。)そのため「是非後期は亀田」でという口約束が為されていたのです。
実際には初期研修後には、ご存知のようにCSのために医師業を一旦やめています。しかし、亀田に行くことは既に決まっていたのです。(まぁもっと知りたかったら講演会にきて直接聞いてくれ!笑)
選択肢を広く持つ
一つヒントを言えば僕のモットーは
「とにかく選択肢を広く持つ」ことです。
数多くの選択肢が世の中にはあり、日々選択に迫られます。その時にはいつも「どの選択肢が楽しそうで可能性がひろがっているか」という視点も選びます。初期研修も後期研修も、USMLEでも何でも全てその考えをもとに選択してきました。精神科を選んだ理由もそうです。
恐らく田中さんはもっと精神科のキャリアに関する回答を期待していたはずです。しかし、残念ながら僕はそのような目線で物事を見ていなかった。もっと根源的に、言い換えると潜在意識が欲しているものはどれかという目線で見ていました。
まぁこんな感じになります。実名でやっているのと、立場上今はこれくらいしか言えない。
もしもっと色々聞きたいなら講演会まで足を延ばしてください。その一歩が人生を変えるかもしれません。直接会わないと言えないことが山のようにあるんです。
穴だらけの回答で非常に申し訳ないがご容赦ください。
でもね。多分本当に賢明な人ならこの穴埋め問題に回答できると思うんです。実際にお会いした時にみなさんの予想回答が聞けることを楽しみにしています。
では。しーや。
コメント
[…] では。前回の記事はこちらから。 […]