泥沼の英語学習者に送る一縷の光~朝日新聞出版「AREA English」~
挨拶
ハイ!ナイストゥミーチュー!セザキングです。今回は朝日新聞出版「AERA English」の紹介をします。なんと、SixTONESのジェシーやあのひろゆき氏と同じ雑誌に載りました。光栄です(もちろん共演したわけではない笑)。今回はAERA Englishの紹介と、僕の記事についてお話しをしたいと思います。タイトルにもある通り、泥沼の英語地獄にはまった英語学習者(つまり昔の僕のこと)に一縷の望みを与えることができればと思っております。
↓同出版社「医者と医学部がわかる」の記事もよろしく☆
AREA Englishとは
最初にAERA Englishとはどんな雑誌なのでしょうか。御存知(?)朝日新聞出版AERAの英語学習本になります。「AERA」とはラテン語で「時代」の意と、「Asahi shimbun Extra Research and Analysis」の大文字を合成したものの意のようです。AERA English自体は毎年出版されており、その本で英語を学習するというよりも、英語学習のヒントなるような記事が沢山掲載されております。今回はその一部として、「USMLE合格医師に聞いた スピーキング力は文法で磨く」という記事を持たせて頂きました。主な目的は自宅でもできるスピーキング勉強方法の提案ということになります。
USMLE受験を経て得た語学習得の鉄則2つ
さて、今回の記事ではUSMLEの紹介というよりは、USMLEの学習がいかに一般英語学習に役立つかという点に焦点を当ててお話しをしています。ここでのUSMLEというのは主に従来のSTEP2CSのことを指します。USMLE受験生なら知っている方も多いと思いますがSTEP2CSはUSMLEの「最難関試験」でした。(STEP2CSの詳細は過去の記事を参照してください。)超ハイレベルの英語力が求められる試験であり、元々TOEFL55くらいしか取れなかった僕では歯が立ちませんでした。そんな無謀な挑戦をする過程で至った結論が、本書にもある「語学学習の肝は丸暗記」「文法は超大事」ということでした。語学学習がうまくいかない方にはこのどちらかが欠如しているはずなのです。
この要素が抜け落ちると果たしてどうなるでしょうか。結果として、曖昧な文法を基に英作文することになるため、文法的に不完全かつ不自然な英語が出来上がります。当時の僕を含めた英語を苦手とする大学受験生の英作文はまさにこんな感じでしょう。もちろんテストではいい点数は取れないし、流暢な英語を喋れるようにもなりません。成績が伸び悩む人は大体こう考えます。「もっと単語覚えないと!」「もっと難しいイディオム使わないと!」。このような思考パターンに陥ってしまうのは、大学受験の功罪としか言いようがありません。所謂偏差値の高い大学に合格するためには確かにそのような知識が求められます。しかし、英語はあくまでも「コミュニケーション手段」であるにも関わらず、何故か受験で合格するためには英語を話すことが求められないのです。でも、社会に出て求められるものは、細かな英語の知識ではなく「英会話力」という矛盾があるわけです。
あんなに受験英語を勉強してきたのに全く英語が話せない。そんな迷える英語学習者に耳が痛くなることをもう一度言わねばなりません。成人の語学学習において、最も大事なことは「丸暗記」と「文法」、そして、それらを習得した上での「実践」です。学習がうまくいかない方の多くは、きっとこれらの中かが足りていないはずです。本書では僕がこのような結論に至った理由も解説していますので、気になる方は是非本書を手に取ってみてください。
もっと具体的なアドバイスを
さてここで、さらに具体的なアドバイスをさせてください。「中学英語または高校英語の文法はしっかり身についていますか?もし、自信が無いなら文法からやり直しましょう」、そして「自分で英文を創作していませんか?もしそうなら、まずはネイティブのフレーズをひたすら暗記してください」。そんなこと言われても、正直こんなに面倒そうなことしたくないですよね。その気持ちはよく分かります。可能なら「○○日で完成させたい」し、または「駅前留学だけで話せるようになりたい」でしょう。でもはっきり言ってそれ(だけで)は無理なんです。本当に大事なことって基本的に「地味でだるい」んですよ。ほら、筋トレもダイエットも大事なことって地味で辛いもんなんです。でも、それをずっと避けてきたから結果が出てないんだと思います。これは過去の自分への諫めでもあります。
フレーズ丸暗記の重要性の理由を少し補足させて頂きます。皆さんは今自分が話している日本語のルーツを考えたことはありますか。ここで言うルーツとは語源ではなく、「あなたの日本語のルーツ」です。恐らく、自分の家族や友人の影響を多大に受けているのではないでしょうか。そして、自分が自由に創作しているような気になっている日本語も、実は結局他者の日本語を真似して組み合わせたものの集合なのです。詩人でもない限り、独自の日本語を生み出しながら喋るということは殆どないはずです。ここで言いたいことは、日本語ですら丸暗記だった、いわんや外国語をや、ということです。そう、赤ちゃんがママやパパの言葉を真似るように僕たちもネイティブの言葉を「拝借する」ところから始まります。
言語形成期と英語学習
「さて、フレーズ丸暗記の重要性はわかった。でも私たちは日本語の文法を意識しなくても自由に話すことができる。何故、英語学習にそれほど文法が大事なのか。」そんな疑問が浮かんでるのではないでしょうか。これは「年齢」によって説明されます。
これはNCCやKECがいつも提唱しているTP指導法式で説明が可能です。それは、「言語形成期0~10歳」を過ぎると体験的言語習得能力が失われるため、それを過ぎてからは理論的言語学習が必要になるというものです。我々日本人は言語形成期に日本語に触れているため、体験的に言語を習得することが出来ましたが、英語学習を開始する頃には既に言語形成期を過ぎてしまっているため理論的な言語習得がより大事になります。これは特に20歳を過ぎるとより顕著になります。逆に言えば、まだ10代であればある程度の体験的な言語取得能力は保たれているということにもなります。以上の理由により、理論=文法が大事と言えます。
文法力とはフレーズを理解・応用するための力
フレーズを覚えて使えるようにするためには、そのフレーズの構造を理解する必要があります。さらにフレーズを組み替えていく力も文法力です。これを実践を通じてどんどん身に着けていくのが成人後の言語取得になります。これらのことを理解しても何から手をつけていいのか分からない方もいるでしょう。大学受験生なら普通に有名な文法の参考書をしっかり勉強するのがいいですし、社会人であればTOEICではなくTOEFLを勉強することをお勧めします。TOEFL speakingはまさにフレーズを覚えることが定石であるためきっと英会話力を向上させてくれるはずです。
仕事で困ってる人へ
でも、「仕事で英語話せないといけないのにどうしたら・・・」という方は、まず仕事上で必要となる英語フレーズを徹底的に集めて自分だけのフレーズ集を作ってください。そして、それを徹底的に暗記します。一般英語→仕事の英語よりも、仕事の英語→一般英語の流れで学習したほうが絶対に効率的です。これほど大きなことを言っても実は僕もまだまだ未熟な学習者です。しかし、そんな僕がSTEP2CSに合格できたらからこそお伝えできることがあるのです。一緒に頑張っていきましょう!
しーや。
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