ハイ!ナイストゥミーチュ!Dr.瀬嵜です。
みなさん春休みですが勉強は進んでいますか?
USMLEをやりたいと思う人はたくさんいますが実際に行動に移すのは本当に多くありません。当然ですがUSMLE受験は「やるかやらないか」です。
特にSTEP1のような座学は合格するのに特別な才能は必要とせず、ただ愚直に問題を解き続けることのみが求められます。確かに人によって知識の定着率は変わりますが、人が根性によってカバーできるものは才能ではなく「勉強量」のみです。
勉強を継続し最後まで合格しなかった人は一人も知りません。継続できない人はおおよそ動機が十分ではないと言えます。
勉強することがいつもまにか当然で惰性になってきたら勝ちです。とにかくハードルを越えるまではなんとか根性で続けることこれが大事です。
さて今回はSTEP3合格体験記の続きをお届けします。
前回の記事では受験の申し込みをしたところまででした。
続・合格体験記
だらだらとではありますが既に勉強は開始していたので、申し込んだ時点で既にUWの3分の1は解き終えていました。しかしだらだらと解いた問題を覚えているわけもなく、殆どゼロからのスタートになりました。受験日が決定した時点で本番まで残り4か月。日常業務も徐々に忙しくなってきたので、そこまで時間は割けません。平日の仕事終わりと休日の空いた時間をなるべく受験に割くようにしました。本格的に勉強を始めた時には、「STEP2CKから4年以上が空いてしまい殆どの知識を忘却してしまったな」と何度も思いました。UWの正答率は60%弱でしたが、確信を持って答えられる問題は全体の1-2割しかなかったです。
➡STEP1やCKで得た知識は4年の内に殆ど完全に忘却していました。医学英語は読めますし、問題を解くスピードもそれほど遅くはなってませんでしたが、とにかく知識が抜け落ちておりそれを再び拾うのに非常に苦労しました。繰り返しますが、なるべくCKから時間を空けないで受験したほうがいいです。「USMLE勘」は衰えてはいなかったようで、なんとなく6割程度は正解できてしまいますが、いかんせん知識が曖昧過ぎました。
出題範囲があまりにも膨大に感じましたが、UW中心の勉強のスタイルは変えずにUWで出題された範囲と、その周辺知識をその都度確認・暗記していきました。UWを1周終えてUWの模試を受験すると予想スコアは210弱であり、合格圏にいることが分かり一先ずは安心しました。
➡以前の記事で紹介しましたが、専門医試験の詰め合わせかと思えるほどの難易度の問題が散見されます。しかし文句を言ってもしょうがないので淡々と問題を解き進めるのみです。
その後UWの復習を2周しました。STEP3を解き進める上で何よりも戸惑ったのはCCS対策でした。最初は操作方法すら全く分からず、インターネットでその操作方法を検索してみても丁寧に説明しているサイトも見つからず結局何をしていいのかわかりませんでした。まずはUWの練習問題を解きながら一つ一つの操作を確認していきました。最初は丁寧に一問一問じっくり考えながら解いていったのですが、模範解答を見ても自分の回答がどれほど正答に近いかを判断することが難しく、どのように対策していいのかわからずに途方に暮れたものでした。友人と相談しながら少しずつ細かいルールを覚えていきました。そして迷った時は原点に立ち返ることとしました。僕は英語の勉強でも、CSの勉強でも初学の場合には、つべこべ考えずにとにかく暗記することで試練を乗り越えてきましたし、これが他の人にとっても効果的な勉強方法だと確信しています。実臨床でも同様に、研修医は考え動く部分よりも先輩の動きを真似て部分が大きいと思います。
➡勉強効率は勉強すればするほど上がります。医学英語の勉強開始当時は英文を全訳してたので1問に1~2時間かけるなど非常に非効率的でしたが、試行錯誤を重ねることで徐々に自分にとって効率的なものに改善していきました。
そして大事なことはUSMLEで身に着けた勉強方法はUSMLEに限定するものではなく、英語の勉強にも非常に役に立ちました。とにかく情報を1つに集約することが大事で、英語塾で学んだものも自作ノートに全てを書き込んでいきました。すると授業で学んだことは全て覚えれるようになり、他の生徒よりも知識の定着率が圧倒的に違い、何度か飛び級しました。
これは僕が元々賢くてそうなってものではなく、USMLE受験の泥臭い経験が学び得たものだと思っております。
そこでCCSでもまずは模範解答を暗記することにしました。丸暗記する過程で問題毎に共通するルールが浮かび上がり、最低限のルールを身に着けることで応用する能力が身につくと考えたからです。そこでUWの全ての練習ケースをじっくり解くことを止め、解けそうな問題は解き、見慣れない問題はさっと目を通すだけに留め、すぐに模範解答を見るようにしました。こうすることで時間の効率化を図りました。そしてUWを1周終えると全体の概要が見えてくるので、暗記すべき範囲が明確化されます。
この後は簡単です。模範解答を丸々諳んじることができるようになるまで暗記を繰り返しました。このやり方だと、UWで学んでいない疾患が出た場合に対応ができません。そこで例えば潰瘍性大腸炎が出題されていたら、臨床像の似た疾患であるクローン病の検査・治療を意識的に覚えるようにしました。このようにまずは根幹を作り、その次に枝葉を付けるような戦略を取りました。これが僕のSTEP3対策の全てです。試験自体は慣れているので特に恐れることはありません。あとはいつも通り受験すれば合格できると確信していました。最後の戦場はグアムです。いざゆかん。
➡CCSは未知のものですが、敵を知れば問題ありません。どんな勉強でもそうですが、知識の無いうちは考えても何も生まれません。英語だって単語を知らなければ何も始まりません。そのため、もし新たな勉強を始めるのであれば最初は思考を止めて最低限必要なことを暗記することから始めてください。
STEP1だってみんな1000問も解かないうちから、「伸び悩んでます」って言いますからね。いやいいや、それまだ伸びはじめてもないからと。黙って3000問解きなさいと。
何でも最初は抵抗を感じるものです。そういうものだと知り、丸暗記直球勝負で乗り切ることを提案します。
では、次はいよいよグアムに降り立ちます。しーや。
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