合格体験記~STEP1⑦:完結編。死闘の果てに~*長文

ハイ!ナイストゥミーチュ!Dr.瀬嵜です。今日はドラフト会議を食い入るように見ていました。あんまり普段から大きな感動をすることってないんですけど、今回のドラフトは何故かジーンとくるものがありました。

根尾君が医学部に入ったらこのブログを見る可能性が高かったんじゃないかと思うととても面白いです。笑

ではいよいよSTEP1合格体験記の完結編です。

合格体験記完結編

お待たせいたしました。

サンプルテスト後は 本番までひたすらFAを詰め込みます。僕は以前より、直前に詰め込みたいものを携帯にメモしておいたので、まずはそれを詰め込みます。そして、またFAを最初から全ての知識を覚える勢いで読み込みます。

僕の暗記方法は少し特徴的です。まずはノートを買い、ページの表に問題を作り、その裏に答えを書く。これを一通り作り、完成後にひたすら解きます。例えば「~(薬)の作用機序は?」とか「~を宿主とする微生物を3つ挙げよ」のように作ります。これを直前に1100問作りました。

この暗記法はかなり使えます。まず、FAを読みまだ覚えていないところを問題にしていきます。それをひたすら繰り返します。すると、自分の覚えていない知識は全てノートにある状態になります。(実際には100%ではないですよ。)では、そのノートの問題を全て解けるようになった時、自分はFAを殆ど覚えたと言えるわけです。何を覚えていないかを知る、これが大事なんですね。この作業は予定より時間がかかってしまい、前日まで続きました。これはよくなかったな。

➡本番直前期の過ごし方についてはまた後日記事(記事:直前期でスコアを10伸ばす方法)にします。基本的には「新しい問題は解かずFAを通読し、その後ひたすら暗記」作戦です。多くの人たちがこの方法で直前期にスコアを10伸ばしました。

試験の二日前より東京入りし、いよいよ明日本番を迎えた夜のことです。前日はさすがに早く寝ようと思い10時に布団に入りましたが、前日なのに勉強しすぎたせいか、緊張のせいか頭が冴えまくっています。まずいぞ。11時頃にやっと眠れましたが、目を覚ますとなんとまだ夜中の12時でした。「えええ・・・これで本番むかえるの?」。メンタル崩壊。これはもう無理です、眠れません。諦めてコンビニに行きましたが、これは英断でした(笑)。コンビニで飲み物を買い、2時頃にやっと就寝。最後の最後までハラハラさせてくれます。

当日は8時半集合で9時試験開始だったので、8時過ぎに会場の茅場町タワー(2017年現在は既に試験会場ではなくなっています。)に到着。さて、15Fまでエレベーターで昇ると受付に2人女性がいました。ここでパスポートと、scheduling permitを見せます。次いでロッカーに荷物を預け、待合室で名前を呼ばれるのを待ちます。9時開始だと言われていましたが、どうやら準備でき次第試験開始するようです。

➡現在の試験会場は東京の御茶ノ水大阪の中津だけになりました。中津の会場はいったことないので分かりませんが、お茶の水の会場はとても広くてきれいです。

STEP1,2CKは日本で受験可能!

ついに名前が呼ばれ、隣の部屋に誘導されます。ここで顔写真を撮り、入室のサインをします。そして、ポケットチェックを受けます。7つもあるズボンのポケットをチェックするスタッフを、少しおどけた表情で見つめてみました。「7つもあるんだから、もう勘弁してください。」←心の声。だめでした。このスタッフはしっかりものです。

ポケットチェック後に、メモ・計算用のホワイトボードを渡されます。いよいよ、隣の試験室に誘導され指定されたブースに座ります。さぁ試験開始です。

➡特にコメントもありませんがいよいよ本番開始です。1年にも渡る長い戦いもついに結着の時です。とにかく集中して問題を解くのみです。

1block目。緊張で最初の10問くらいは頭に入ってきません。しかし、時間との戦いなのでどんどん解き進めます。結構難しく時間もぎりぎりで、自信のない問題は13問/46問でした。取りあえずトイレに行くために休憩します。出る時はサインだけで大丈夫です。トイレに行って気合いを入れなおし、すぐに試験室に帰ります。また、ポケットを見ますかあなたは。ただトイレに行っただけで7分費やしました。やっぱり休憩時間少ないなぁ。

2block目以降は、緊張もほぐれ問題集中できました。4block目だけ妙に簡単に感じましたが、2~7blockまで自信のない問題数は、14、12、7、14、13、11で合計84/322になります。僕は模試でも同じように自信のない問題にはチェックを入れていましたが、自信の無い問題の内5~6割は正解していました。なので、本番での予想不正解問題数は33~42問になります。厳しく予想すると33~50くらいになります。正答率は85~90%くらいではないでしょうか。

➡実際にはもっと正答率は低かったのでしょう。または簡単なブロックを解いていたか。どちらかではないでしょうか。

7block終了後、最後にアンケートに答えて無事にSTEP1受験は幕を閉じました。茅場町タワーの横には隅田川が流れています。試験後に、川の畔に座り、時間を気にせず川の流れだけを見ているだけで幸せな気持ちになれました。「やり切ったな。」この一言に尽きます。

本気モードに入ってからは11カ月ですが、医学英語を初めてからは約3年にもなります。3年間の集大成があの7時間に詰まっていたんだなと思うと何だか感慨深い気持ちになりました。

翌日、同級生2人の受験が終わり上野の飲み屋で打ち上げをしました。一年前に思い描いていた情景が目の前にあり、不思議な気持ちになり、そして自分は本当に恵まれていると感じました。長かった試験勉強から解放され、本当に楽しい時を過ごしました。

➡確かに勉強は時に辛く孤独でした。一番頑張っていた時期は、夜の9時に寝て朝の3時に起きるような生活でした。(当時はスマホなど無くオンライン問題をするためには大学のパソコンのある部屋で勉強する必要があった。基本的に学生が占領しているため早朝に行くようになったのです。)

しかしUSMLEの勉強をしていることを後悔したことは一度もありません。そもそも学生の仕事は「勉強すること」ですし、将来ハッピーになるための基礎体力作りをする時期です。だからUSMLEに出会って本当に良かったと思っています。運が良かった。

よく「学生の内に遊んでおけ」っていう人いますけど僕はその意見にはちょっと反対。もちろん遊びもバイトも恋愛も大事です。色々経験するから人生に彩が生まれる。しかし人生の大半を社会人として過ごすわけで、そこでいかに充実した生活を送るかがもっと大事だと思うんですよ。

勉強してこなかった人ってやっぱり仕事上でも差がつくと思います。もちろん勉強の質の問題もありますけどね。だから学生の時ほど勉強すべき。狂ったほど勉強するのもまた一興です。このブログ見てる学生さんへ。人と違う勉強をすれば不安な気持ちが生まれてくるのは当然です。そういう時は「あ、自分不安になっているな」と少し高い視点から自分を客観視することをお勧めします。そうすることで不安に飲み込まれにくくなります。

少なくとも僕は学生時代にあほみたいに勉強したから今があると思っている。同級生に「勉強くそ野郎」とまで言わしめましたからね。笑

結果発表は試験から3~4週後です。やり切りきったので、後はおとなしく待つのみです。

5月18日、ついに結果がでました。

どきどきです。

結果

無事99取れました。感謝します。
3-digit scoreは模試よりも低かったので少し残念ですが欲張ってはいけませんね。素直に喜びを享受します。やはり、NBME7の成績に極めて近い結果になりました。この結果によると、アメリカ人とカナダ人の平均が221で、標準偏差が24とあります。大半の人は140~260の範囲に含まれるとあります。これをそのまま大半の人は「±2SD に含まれる」と読み取ると、世界の受験生の平均は200で、1SDは30でしょうか。そう考えると188は偏差値46に相当します。受験生全体の合格率は78%なので、偏差値46という数値は結構妥当な数値でしょう。(偏差値40以上は84%、50以上は50%です。)うん、大きく間違ってはいないな。となると、僕の偏差値は62くらいですか。

➡正直この結果を見たときはショックでした。本番直前に受けたどの模試のスコアよりも低かったので、むしろテンションが下がったくらいです。でもこれでよかったのです。

これが科目別の成績表です。

行動科学・・・・・・・・・なんてこった。
ま、しょうがないですね。消化器もあまり成績が良くありませんが、普段から苦手意識は全く無いので偶然低く出ただけでしょう。普段よりもさらに行動科学が悪く、それ以外は普段通りなので、模試より少しだけ正答率が下がって85%ってとこでしょうね。

➡本番があまり良くなったのは行動科学のせいでしょう。しかしこれだけは文章が長かったり読みにくかったりするので、僕の英語力の無さが影響したのかもしれません。

これで僕のSTEP1体験記は終了です。今回の体験談では敢えて僕の人となりについては触れませんでした。これに関してはまたいつかの機会に話すかもしれません。ご縁があったら世界のどこかで会いましょう。
最後にサマリーです。

サマリー

勉強期間
1年4カ月(本気だしてからは11カ月)

解いた問題数
Robbins 1300
USMLE Q&A 1000
Q book 850
LANGE 1100
BRS Behavioral science 650
USMLE WORLD 2100
Q bank 2300
NBME 200×6
UWSA 200×2
Total: 10000~11000問

模試の結果
NBME6 (9 months ago) 340/188
NBME1 (7 months ago) 440/209
NBME2 (4 months ago) 510/225
UWSA1 (2 months ago) 640/247
NBME7 (4 weeks ago) 570/238
UWSA2 (3 weeks ago) 700/256
NBME11 (2 weeks ago) 570/238
NBME12 (2 weeks ago) 610/247
Sample Test (1 week ago) 93%

Actual step1 score: 235/99

Fin.

 

これでSTEP1合格体験記を完結です。この99を取ってから人生が大きく変わりました。大学では色々噂され、新聞には取り上げられ、マニュアルは日本中に広がり。

教授に言われたことです。

「ハイスコアを取ることだけでは誰のためにもならない。その経験を後輩達に還元し喜んでもらうことで初めて社会のためになるんだ」と。

だから僕は今も情報を発信し続けてるんです。

社会に還元することで初めて「成功」と言える

長いことお付き合い頂き有難うございました。しばらくしたらSTEP2CK編を書き始めます。しばしお待ちください。

ではしーや!

コメント

  1. […] では今回はSTEP1合格体験記に中でもお話した「直前期の過ごし方」についてお話をしていきます。 […]

  2. […] では今回はSTEP1合格体験記に中でもお話した「直前期の過ごし方」についてお話をしていきます。 […]

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