よし。続けていきます。セザキングです。
そういえば佐賀大学講演会の告知もせねば。もう少しお待ちを。
ではCS合格体験記の続きから。前回の記事はこちらから。
CS合格体験記続き
ただし、適当に誤魔化すことが難しい場合もあります、それは患者からの質問です。しかし、質問が分からない場合でも何とかして誤魔化す方法はあります。僕も本番で二回質問が理解できませんでした。
ある少年が「・・・・too young?」と聞いてきました。「Sorry?」と聞き直しました(聞き返しゼロ宣言とは言ってますが、さすがにチャレンジングクエスチョンを無視するわけにはいかないw)がやはりわかりません。何がtoo youngなんだと焦りましたがここで何も答えないわけにはいきません。ここで伝家の宝刀I understand your concern.を投入します。
「I understand your concern. In order to answer your question correctly, we need to run some tests. After that, I should be able to give you the more accurate answer.」
と答えました。どうでしょうか。決して彼の欲している答えは提供できていませんが、会話自体は成立しています。CSの性質上、診察時に診断が確定していることは無いので、質問に対して正確に答えることは難しいのです。上記の答え方は非常に多様な質問に対し使える万能な誤魔化し方です。切り札として覚えておきましょう。
➡今でも鮮明に覚えています。「こいつ何言ってるんや」と冷や汗をかいたことを。このケースでは全体的にリスニングに非常に苦しみました。思春期のケースだったせいもあり、英語が早く非常にブロークンなのです。
質問の意味が分からない場合の想定
しかしリスニングが苦手すぎるセザキングは質問の意味が分からない場合を想定し、その対策をしていたため対応することができました。今ではみんなにもこのような対応方法を勧めていますが、当時こんなことをしていたのは僕だけだったのかもしれません。
もう1つ理解できない質問がありました。「○△×?(恐らく、痛みを改善するために自分でなにかできることはないのか的な質問)」と聞かれ、聞き返しましたがやはりよくわかりません。上記の答え方だと若干違和感が出てしまうなと感じ、頭をフル回転させ何とか誤魔化そうとしました。若干リスキーではありましたが以下の様に答えました。
「I understand your concern. But, don’t worry. We have a lot of good treatment for you. You should be able to get the best diagnosis and treatment. And also we are not sure what is cauing your problems. At first, we need to figure out what is going on exactly. Is that Ok?」
もうゴリ押しです。どう考えても多少の無理がありますが、こう言うとOkと言って相手は引き下がりました。まぁこれでいいです。
多少無理があってもアドリブは言わない
➡超大事なことはこの英語もアドリブではないということです。このままを覚えていたわけではありませんが、覚えていたフレーズを状況に応じて組み合わせたのです。多少無理があってもアドリブは言わない。それがとにかく大事です。
ちなみにその症例が最後の12ケース目であったため、やっと終わるという感慨深い気持ちがこみ上げてきました。そして目の前のSPに対して「おっさんよ(失礼)。本当にお願いだからこの僕に良い点数をください。ほんと頼む。」なんて思っていたら、退室の際に思わずSPの手を握り締め深々と礼をしてしまいました。これが日本人のおじぎや!なんて言わんばかりの深い礼をしてしまいました。みなさんはしなくていいですからね。でも多分のこの人が僕におまけの1点をくれたんや、何てポジティブにとらえています。
➡CS史上初の最敬礼だったかもしれません。笑
本番ではカルテも時間内に書き終わりました。まぁ実際リスニングできなくて十分な現病歴が書けなかったことも早く書き終わった理由になってしまいますが。最後のカルテを書きあげ、アンケートに答えると、ついに2年にもわたる、Robbinsを始めてから7年にもわたる長い闘いが終わりました。試験が終わるとペンや紙は全て回収されます。その場で待つように言われ待っていると、試験を無事終えましたよって書いてある紙を渡されます。この紙をもらうのにどんだけの労力をかけたことでしょうか。待合室に戻ると自由解散です。受験番号が隣だった日本人と一緒に帰ることになり、今まで我慢していた日本語で話しまくりました。お互い大変だったと労い合い、そして試験会場を後にしました。ロサンゼルスの空は晴れ渡り、僕らの戦いの終わりを祝ってくれているようでした。
長い戦いの終わり
➡長い長い戦いはようやく幕を閉じました。はじめてCS受験を意識したのが大学6年の終わり頃でした。STEP2CKの受験も終わり、最後の関門としてCSは残ってしまったのです。7年ルールのこともあり、さすがにSTEP1と2CKの記録が失効してしまうのは許せませんでした。しかし、一方でCSに合格する英語力が明らかに足りていませんでした。TOEFLで55しか取れない奴は逆立ちしても合格できません。
まずはいかにして英語力を底上げするか。そこに集中したのです。それを意識しだしたのが6年の終わり頃でした。それから紆余曲折を経てようやく最低限の英語力を身に着け、最大限の準備をして、力の全てを出し切ったのです。
意識しだしてからは3年、実際に英語の勉強を始めてからは2年、CSの勉強を始めてからは4か月の歳月が過ぎようとしていました。人生で一番のチャレンジだったと断言できます。もちろんこれからさらに難しい挑戦に挑んでいきたいと思っていますが。
さてさて結果はどうなるのか。もう少しだけ続くのじゃ。しーや。
次の記事はこちらから。
コメント
[…] さてさてどう挽回していくのか。次回に続く。しーや。 […]
[…] 今回はSTEP2CS合格体験記をほんの少しだけ。次の記事が少し長くなるので今回は短くしています。前回の記事はこちらから。 […]