生き語③~心の声を聞け!~
「セザ本」なう
ハイ!ナイストゥミーチュー!セザキングです。おかげさまで「セザ本」好評発売中でアマゾンでは毎日のように在庫切れとなっています。アマゾン以外でも以下のサイトからご購入いただけますのでご確認ください。
さて、今回は新コーナー「生き語」の続きをお届けします。有難いことに前回の記事を読んで感想を送って頂いた方もいます。
ポストコロナの世界を考える
最近はメディアがコロナウイルスの情報で溢れかえっています。そのような情報を入れることももちろん大事ですが、それに加えてコロナによって変化していく世界のことも考えなければなりません。これは、「サピエンス全史」の著者であるユヴァル・ノア・ハラリ氏の言葉でもありますが、
We will inhabit a different world.
コロナは未来の大学の在り方も変える
具体的には大学の授業がオンライン授業になったことも非常に大きな変化です。僕は以前から、大学の授業の在り方について疑問を感じていました。基本的に医学部の講義よりも予備校の講義のほうが分かりやすいし、しかも殆ど全員が予備校の講義を見ていることってちょっと異常なことだと思うんです。つまり、大学の授業だけでは完結しないことが通常とみなされているということです。
であれば、最初から予備校の授業だけでいいじゃん、という極論も出てくるということになりかねません。もちろん、大学はアカデミックな場であるため、国試合格に必要な知識だけでなく、知的好奇心をくすぐるような知識を学生に与えることも役割の一つであるため、予備校の授業だけでは無味乾燥となってしまいます。
しかし、効率化という面で、コロナ騒動が落ち着いたとしても、「それ、オンラインでよくね?」という意見が残り続けるのは間違いないでしょう。(医学部は医師が教員でもあることは置いておいて)つまらない授業をする講師を、わざわざ高い社会保障費を払ってまで雇い続けるより、その道の最前線をゆく高名な方を特別講師として招き、オンライン授業をしてもらうほうが大学としても助かるはずです。つまり、つまらない授業をしても雇用が約束されていた講師も、ポストコロナでは窮地に立たされる可能性があるということです。
このようにポストコロナではこれまでとは違った世界に住むことになります。そのうち、USMLEにはどのような影響があるか考察してみたいと思っています。
本当に「それ」を望んでいますか?
さて、話を戻しましょう。何故、ここでポストコロナの世界を考えるべきかというと、今我々が常識だと思っていることが全て覆ってしまうかもしれないということです。今判断を下すことは難しいとは思いますが、例えば、収入を外勤に依存している大学病院に所属した場合に、外勤を禁止されてしまうと、働く以前に生活していくことが出来なくなります。そんなことはあり得ないと考えられていましたが、現に今それが現実となりつつあります。さて、そんなことを考えた時に、専門医を得るために大学病院に所属することを本当に望むのか、という疑問が生れます。今までは疑問視されにくかった問題点がコロナによって浮彫りになってきたということです。
さて、そんな時に改めて考えたいのは、「自分は本当に何を望んでいるか」「本当にどう生きたいのか」ということです。もし、心の底から望んでいることをしているのであれば、今辛い状況に立たされていても信念を貫いて頑張っていけるはずです。しかし、この「本当に」という言葉が曲者で、自分が本当にやりたいことをしっかり把握している人は実はかなり少ないのです。
自分が望んでいると「思ってること」=「本当に」望んでいることではない
何故なら、我々は日々の生活であまりにも大量の情報に暴露されており、その情報に行動を左右されて、いつのまにか自分の行動が「自分が望むものか」、または「世間が望むものか」分からなくなってしまうからです。先にも挙げたように、心の底から専門医を望む人ってどれくらいいるのでしょうか、「専門医は誰でも取るものだから」と思っている人は本当にそれを望んでいるのでしょうか。断っておきますが、専門医制度自体を否定しているのではなく、専門医をとること自体を目的としてしまい、本来の目的であるはずの「専門医をとって○○をしたい!」という目標を見失っている人がいる気がするのです。
本当に望むのであれば、専門医を取ればいいし、学位も取ればいいし、留学だってすればいいのですが、問題なのは自分が「心から望んでいるかどうか」です。これまでに、僕は会う学生に「心の声を聞きなさい」と伝えてきました。殆どの学生は「何言っているんだ?」というリアクションをするのですが、時間が経ってから「やっと意味が分かりました」と言ってくれることもあります。
「一生」という短い時間を、世間に流されて生きるのではなく、本当に自分が心から望むことに費やす。これこそがポストコロナの世界でも幸せに生きる道だと思うのです。この「生き語」も、その変化に対応した僕の行動の一つであり、改めて生き方を問うことの重要性が見直される時代がくると読んでいるためです。
さて、いかにして心の声を聞くのか
では、ここで問題となるのは、「いかにして心の声を聞くのか」ということになります。もし、今「本当にこのままでいいのだろうか」という漠然とした不安を抱えている人がいたとしたら、それは潜在意識からのメッセージだと思ったほうがいいです。
本当にこのままでいいのかな?
本当に自分が望んでいることを把握するためには、これまでの行動を改める必要があります。忙しい生活にほんの少しの静寂の時をプラスしなければなりません。例えば、ハラリ氏は「瞑想」を勧めています。
前回の記事の最後に、「他人のために自己を犠牲にすべきか?」という疑問で終わりましたが、この質問に答えてないように見えて、実はもう答えているのです。詳しくはこれから言及していきますが、我々は「自分が心から望むこと」を基本軸としつつ、さらに「他者の幸せへの貢献」ができるようなことを仕事にすべきだと思うのです。
さて、次の記事では「心の声にアクセスする方法」についてお話をしていきましょう。
コメント