はい!好評の合格報告シリーズです。
今回も貴重な体験談を頂きました。なんと米軍病院からの合格者です。
鶴田君は亀田時代によく一緒に仕事していた(遊んでいた)仲でした。そんな彼がSTEP2CSに合格しました!うかりたてほやほやです。
今回の刮目ポイントは
・帰国子女だってフレーズ暗記
・米軍病院のフェロー
・地方大学出身:佐賀大学卒業
ですね!
ではまいりましょう!幸せのおすそ分けでございます。
USMLE STEP2CS 合格体験記
目次
1. エピローグ
2. 対策期間、教科書、その他教材、費用、最終スコア
3. 英語力
4. 対策方法
5. CS受験
6. プロローグ
1. エピローグ
Knock, knock. Hello, Mr.______. Im Dr. Tsuruta, I
m a physician in this hospital and I will be taking care of you today. (ドヤっ&スマイル)
これを何百回、何千回唱えたことだろう。そう、あの日の1日のためにどれくらいの時間を費やしただろう。夢でも唱える日々、、、。
ナイスとぅミーチュー。(←!?)医師3年目、在沖米国海軍病院の鶴田統久(つるた もとひさ)と言います。
今回、大変お世話になっているセザキングからこの合格体験記の話を頂き、光栄なことに書かせていただいているわけですが、まずは、セザキングとの出会いから、、、。と言っても、誰も知りたくないと思うので、省きます。笑 (端的には初期研修医時代の楽しい楽しい指導医です。)
➡ナイストゥミーチュ!取られました。wそして出会いも書いてくれよ。w
まぁいいです。とても仲の良い(と思っている)つるた君の合格体験記の記事を書くことができてとても幸せです。ご覧の通りとても楽しいお医者さんです。
あ。そうです。一部からセザキングと呼ばれております。
2. 対策期間、教科書、その他教材、費用、最終スコア
対策期間:約1ヶ月半 (2018年6月終わり〜8月中旬)
教科書:First Aid for the USMLE Step2CS 6th ed
USMLE STEP2CS に絶対合格したいあなたに捧げる処方箋 (セザキング著)
その他教材:ネットの英語のサイト(youtube含む)、友人のDr.Puma集
費用:(おおよそ)合計¥540,000
内訳-受験料 ¥150,000、カプラン模試1day ¥165,000、渡航費 ¥120,000、ホテル代 ¥100,000 コーヒー代 ¥5,000
最終スコア:
嬉しいことにどれもBorderにかからずにすみました。イェーーー医!!
ちなみにこの時期に受けた同期3人全員合格しています。
これ以降は詳細にどのようにして準備していったかを書かせてください。
➡そうなんです。沖縄の米軍病院のフェロー3人が受験して3人とも合格したのです!この3人には数回CSを直接指導をしたことがあり、その3人が全員合格したということは非常にめでたいことです。そう。以前に記事にした3人とはこの3人のことでした。ここで指導したこともこれまでにブログで記事にしたことと同じで「徹底的なフレーズ暗記と発音矯正」でした。
僕みたいなものが米軍病院のフェローに英語の指導をするのはおかしな話なんですが、これまでの指導経験上99%の日本人は上記対策をすべきだと感じているため恐れながら指導をさせて頂いておりました。
しかし鶴田君のスコアをご覧ください。これは僕がみた日本人のスコアの中でも最高クラスのものです。
3. 英語力
はい、帰国子女です。しかし、文法はわかりません。小学6年〜中学3年までの約3年半をNYのArdsleyという郊外で過ごしました。間違った思春期です。帰国して、早10年以上、高校・大学と九州で過ごし、ほとんど英語を話す機会には恵まれませんでした。その結果、リスニング、スピーキングはやはり落ちます。そして、話す英語はいわゆるスラング混じり。強制するにはひたすらドラマを観てproper Englishが何かを知る必要がありました。
日常会話にはほとんど困らないが、やはり医療者というprofessionalismを重んじる職業ではなかなか怪しい表現も多々あります。しかし、フレーズ化することで、それをほとんど出さずにproper Englishのみで乗り切ることができました。それも、セザキ先生のアドバイスのおかげです。
➡そうなんです。つるーた君は帰国子女なのです。しかし帰国子女でも「フレーズ暗記」なのです。いわんや純ジャパをや。
しかし「NYで過ごしました」とか言ってみたい。。。僕の小6~中3なんて大半がマリカーとパワプロですよ。あとみんなゴルフ。ベストスコア「ー23」ですよ。
ちなみに彼は佐賀大学出身です。そうです。地方大学出身かどうかなんて関係ない。読者の多くも地方大学や私立大学の人だと思います。僕も山形大学出身。僕らは皆事を成す力を秘めているはず。大学名にしばられることなく殻を打ち破っていきたいものです。
4. 対策方法
セザキングが指導医の時、約1ヶ月のローテ中(2017年5月)にCSを毎日1-2時間指導してもらいました。それが功を奏し、2018年6月終わりに練習再開した際も大まかな型は抜けていませんでした。しかし、まだまだ荒削りでした。そして、丁度練習再開した時に、セザキングが現在の職場に遊びに来て見ていただき最新の情報とフレーズの徹底のアドバイスをもらい、いいスタートダッシュを決められました。
そこからは、友人とともに毎日First Aidとにらめっこし、症例を繰り返し行う日々の連続です。基本的にはFirst Aidの44caseをひたすら消費していく方法でした。
その度に新しい課題が見え、少しずつ修正していく毎日を過ごしました。
それに加えて、patient note 対策として正常所見・異常所見をまとめた独自のノートを作成し、とにかくそれをタイプして速度・精度ともに上げる練習もしました。
PNは何が正解がわかりませんが、最初はすでにCSに受かっている日本人とアメリカ人医師に見てもらい間違っているところを修正しました。そして、後半のほとんどは一緒に練習している友人に見てもらい、お互いに修正できる点を見つけ、誤字脱字、略語等修正していきました。
また、薬の名前と発音に苦労しましたが、答えとしてはアメリカのスーパーや薬局に行ってください。そこで市販薬を眺めたり、店員に聞いてください。発音も名前もリスニングも全て練習できます。直前にこれをやり本番で出たものもあります。
身体所見は主にYouTubeと上記教材と一部は友人がPumaのコースを取っていたので良いものは教えてもらいました。
“May I untie /retie your gown?”や寝転がる時に”Let me help you.”など少しの気遣いもできると良いと思います。いかにSPを自分の味方につけるかが勝負です。こいつ良い奴と思われれば勝ちです。
➡最後の文には完全に同意ですし、僕のマニュアルにも書いてます。最後はSPに気に入られればいいのです。だってSPが殆どを採点するわけですからね。もちろんSPは予め決められた採点基準を基に採点をしますが、一人のアメリカ国民として「どんな人に自分の国の医師になって欲しいか」という視点も絶対入ると思うんです。AIではなく人間ですからね。
だから僕が散々強調してきたのは「試験中は常に笑顔」「とにかく自信がある感じで」「はっきりゆっくり話す」ことです。多分アジア人がおどおどして不明瞭な英語を早口で話している姿って最悪です。
そして、決戦3日前にKaplan 1day mock testを受けました。結果は以下の通りです。
Kaplan mock examは大まかに緑=合格圏内、黄色=要注意、赤=不可(受験は延期しろ)という採点基準です。なんと、当初一番心配していたSEPは合格圏内。CISとICEが要注意。まずい。後、3日で何ができるであろうと考えた末、一緒に受験で来ていた同期とひたすら身体所見を繰り返し、Patient Noteを書きなぐることであった。
最終的にはFirst Aid 2周(88cases)、Kaplan mock 12cases, Kaplan textbook 3cases、これに自分で作成したPNの正常所見・異常所見Noteをこなし本番へ。
8月16日 決戦。
➡さて話題のカプランです。みなさんめっちゃ大事なこと言いますよ。
「予備校のフィードバックを真に受けてはならない」
いいですか。まず彼らはビジネスをやっているわけなので何度でも受講して欲しいと思っています。そのため受講生の不安を煽り「もう一度受けろ」と言います。
僕の友人のスウェーデン人は本番のスコアの3つの項目全てが右に振り切れるほど優秀だったのですが、彼ですらカプランで「ICE怪しいから受験を延長しろ」って言われてました。もうむちゃくちゃですよ。
僕なんかSEPが64%とがっつり赤色(68%以下)でした。つまり受験しちゃだめということ。でも本番ではSEPはボーダーにかかりませんでした。
僕はカプランを受ける前に完璧に準備してきたという自負がありましたし、カプランで新たに学んだことは何もありませんでした。赤色だった時は確かにへこみましたが、もう自分を信じるしかありませんでした。フレーズ暗記の徹底と発音矯正を完璧にしておけば赤色でも合格できるのです。
でもこれには条件があります。それでもせめて60%以上は欲しい。正直50%台の人は基礎英語力が欠如しております。あと発音が崩壊していることが多い。カプランでSEPの評価が60%切っている人はさすがに注意です。
長くなったのでここで切ります。気になる続きはこちら!
シーヤ!
コメント
[…] 前半の記事はこちらから。 […]
[…] 追記:鶴田君の合格体験記をアップしました! […]
[…] 印象的だったことを思い出しました。合格体験談を書いてくれた鶴田君とみどりちゃんは亀田の同期だったのですが、その鶴田君が「USMLEを勉強してきた人にだけわかる共通言語がある。みどりちゃんとはよく分かりあえる。」と言っていました。STEP1は基礎医学を深く学ぶことになるため、一つの事象を人よりも多くの角度から見ることができるようになります。これはどれだけ日本の国家試験を学んでも得ることができないものです。 […]
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