挨拶
ハイ!ナイストゥミーチュー!せざきんぐです。
ツイッターに投稿した話題ですが、世界には凄い人がいっぱいいるもんだなぁと痛感しております。ベンチプレス170キロ上げるむっきむきの経営者が週に4冊本を読んでいると聞いて愕然としたのです。月に2~5冊の僕がいかにミジンコなのか思い知らされました。井の中やなぁ。
時間が無いと言うのは常に言い訳だなと。やはり、周囲に素晴らしい人がいるといい刺激をうけます。ということで今日早速1冊読みました。頭使わないとすぐに衰えますかえらね。
質問
さて、本題へ。今回は有難いことに医学部受験生からの質問です。医師・医学生のみならず、僕せざきんぐの情報発信が医学部受験生にまで届いていることはとても喜ばしい。ここからさらに広がっていってほしいと思うし、USMLEの存在が周知されることで受験生の医学部選択の幅が広がったらとても面白いですよね。
質問文
はじめまして。医学部編入、将来的にUSMLE合格を目指している者です。
先生のtweet、USMLE情報が医学部編入の学習のモチベーションになっています。
質問ですが、国立大学医学部の面接でUSMLEの受験を考えてるという事に言及するもはマイナスとなり得るでしょうか。
CBTの学習になるのでアピールポイントとなると考えてましたがアメリカで働く事を視野に入れているような人間を国立大学が必要と考えるはずはないとも思い…
先生のお考えをお聞かせ願えますでしょうか。
早く合格し基礎医学を学びUSMLEの勉強がしたい一心です
お忙しいでしょうがお目にとまれば幸いです。
毎日寒いのでご自愛ください。
回答
最初から嬉しすぎる一言ありがとうございます。まさか、僕の活動が受験生のモチベーションアップになっていたとは。。。感無量。
医学部を2つに大別
まず国立医学部といっても大学によって面接に対する姿勢は様々なので、一括りにすることができません。そこで最初に医学部を大きく2つに大別してみます。
① 面接を重視している
② 面接を重視していない
ざっくりわけるとこうでしょう。超ざっくりですが。その医学部が面接を重視しているかどうかは、面接を点数化しているかどうかである程度判断することができます。
面接を重視しない医学部
果たして面接を重視していない医学部は何のために行われるのでしょうか。それは「明らかに医学部に不適応な(敢えて言葉を濁しますが・・・)人を見つけるため」であり、つまりリスクマネージメントのために行われているはずです。
初期研修病院のマッチングでも面接に精神科医が同席することが多々ありますが、それはまさに同じことを目的としているのです。まぁこれは今回の主題ではないので割愛しましょう。
そんな大学では基本的に「普通に振る舞う」ことが肝要です。変に目立った存在にならないように心がけるだけです。
面接を重視する医学部
では、面接を重視している大学は果たして面接で何を見ているのでしょうか。知識でしょうか、独創性でしょうか、それとも容姿でしょうか。
もちろん医学部や面接官によって考え方も様々でしょうが、医師偏在の昨今、どの大学も重視している(であろう)ことは「卒業後に自大学に残ってくれるか否か」です。つまり、「こいつ残りそうやな・・・」と思う人に加点することで、世間からあーだこーだ言われることなく差別化を図っているのです。
ちなみに僕は一浪の時にE大学を受験し、センター試験83%で二次の数学と理科も8割だったのに、面接で40/100点という悲惨な点数を取って見事に散りました。一方で地元の人は95点とかそんな点数だったようです。70点とれば合格だったのですが、面接の終盤に地元に関する質問(医学は一切関係ない)を何度かされて答えられないうちに終了したのです。これも「差別だ!」と言われないように、ちゃんと地元の人なら正解できるように設定された問題を解かせて、その成績を点数化しているのでしょう。
地方医学部の医学生「拘束」
話を戻します。特に地方の大学の「束縛感」は最近いっそう強いものになってきています。
医学部では大学6年になるとマッチングといって初期研修病院を決める就職活動があるのですが、どのように効率よく研修病院の候補先を探すかというと、病院関係者が一同に集まるイベント参加するのが王道です。
そのイベントの中でも特に規模が大きいのが「レジナビ」というもので、以前は僕のUSMLEコンテンツもこのレジナビの中に存在していたのです。特に地方医学生は首都圏の病院の情報を集めるのが困難であるためこのようなイベントは非常に貴重なのです。しかし、医学部によっては敢えてこのレジナビの日に試験を受けさせるようなところもあり、そうすることで在学生が外に流れていくことを防ごうとするのです。
他にも様々な手段を使って大学は医学生を支配下に置こうとします。例えば学外実習は県内の病院しか認めない医学部もあります。一方で海外での実習を認めている大学もたくさんあるのです。それだけ地方は医師不足に悩んでいるのです。
地域枠に潜む罠
では、他にどんな手段で医学生を卒業後にも県内に留めておくことができるのでしょうか。それは最初から県内に留まりそうな学生を選んで入学させればいいのです。顕著な例でいえば、地域枠を設けて別枠で受験させる方法があります。このような地域枠は一般入試と比べると明らかに難易度が下がる(学費の高い私立はむしろ難化することがある)ので、「絶対に地元に残るんだ!」と心に強く決めていれば医学部に入る確率があげあげのチャンスですし、もちろん経済的にも非常に親孝行です。
しかし、この地域枠には様々なデメリットも併存しています。このブログの主題であるUSMLEや米国留学を目指す上ではこの上ない障壁になりますし、マッチングでも選択の幅はもちろん狭くなります。お金を払う等により脱却する方法もあるのですが、実は脱却しても、地元枠「であった」ことが理由で受験できない病院もあるのです。こんな事実を知っている医学部受験生が果たしているのでしょうか。否。
(どうやら地域枠外れの学生採用すると国から病院への補助金が減らされてしまうみたいです。情報ありがとうございました!)
話が逸れましたが、まぁつまり大学は人員確保に必死なわけです。そんな中、「USMLEに興味があります!」ってアピールすることは果たしてどんな結末をもたらすのでしょうか。
全然関係ないけど、英語のbring about=もたらすってイディオムなんか好き。
中編に続くのじゃ。
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