医学知見探求サービス「Quotomy」の紹介

Quotomy医学論文

医学知見探求サービス「Quotomy」の紹介

ハイ!ナイストゥミーチュー!セザキングです。今回は特別企画として、医学知見探求サービス「Quatomy」の紹介をさせて頂きます。日本赤十字社医療センター脊椎整形外科の大谷隼一先生より寄稿文を頂きました。Quotomyの詳細な情報は以下の大谷先生からの「寄稿文」に委ねるとしますが、僕からも簡単に紹介すると、従来の医学論文機能に加えて、それら論文へのコメント・共有が可能であり、いわば「医学論文版SNS」のような機能を有したサービスです。

当blogの読者であれば、USMLEのみならず、医学英語自体に興味がある方が多いと思います。我々日本人が日常診療で最も多く触れる医学英語と言えば、「医学論文」となります。USMLEの勉強が、論文を読む上でも役立つという話は既に論を俟ちませんが、どのように論文を検索し、知見を深めていくかという作業はまた別のステージになります。以下の寄稿文を読めば分かりますが、確かにオンライン上で各人が読んだ論文について評し合う場が無いのは不思議なことです。Quatomyでは英語論文を取り扱うため、ある程度英語が読めることを前提としていますし、当blogの読者であればその練習にもなるかもしれません。つまり、実践の場ということです。

さらに面白いことに大谷先生自身も研究留学中にSTEP2CSに合格されています。研究留学から臨床留学に移行される方が多いのは既にご存知かと思いますが、やはり留学する中で自然とUSMLEにも興味が出るなのでしょう。また、僕と同様に、臨床医でありながら起業をされている点も刮目ポイントであり、臨床医という枠組みに捉われず、課題を見つけたらそれに向かって真っすぐアプローチする様は医師の新たなキャリアとも表現できます。さて、前書きが長くなりましたが、寄稿文をご覧ください!今回は僕はここまで。しーや。

大谷先生「寄稿文」

USMLE GOの皆様、はじめまして。Quotomyの大谷隼一(おおやじゅんいち)と申します。
セザキング先生に無理言ってお願いして投稿してます。少し自分の話をさせてください。

自分は勤務医をしながら起業し、Quotomy(https://www.quotomy.com)というウェブサイトを立ち上げました。Quotomyは「オンラインで医学知見と出会える新しい場所」なのですが、これを立ち上げようと思ったのは、アメリカに留学している時に自分のスイッチが入り現在の行動の原点になっています。

 

私が所属している東京大学整形外科学医局から留学の機会を頂き、2015年4月から米国サンフランシスコに滞在していた頃のことです。下手な英語を勢い(?)でカバーしUCSFという大学の脊椎外科医の臨床研究チームに何とか紛れ込むことに成功した私は、シカゴでの多施設研究のミーティングへ向かうボスの出張に同行できることになりました。「米国流の多施設研究の進め方を学び、そのノウハウを日本に持ち帰るぞ!」と意気込んでいたのですが、会議室で私は驚かされました。彼らは、仕組み化されたデータセット取得と事前に集めたリサーチクエステョンを元に、ミーティングの午前中に総会を行い、その後はworking groupに分かれてのディスカッション、統計家を交えての解析、抄録作成までをやり切り、実質1日で国際学会演題登録までの作業を済ませていました(注:日本だとデータセットをそろえるところから医師個人でやったりするのが割と普通です)。なんて行動力、そして、なんて効率的なのでしょう!

実際、アカデミックワークに対するモチベーションが米国と日本では異なります。USMLE GO読者の皆様はご存知かと思いますが、米国の若手医師・医学生は社会的・経済的地位を得るために、業績を増やし履歴書をリッチなものにしようとしています。業績のあるアテンディングドクターになるとお金が集まり、リサーチアシスタントや統計家が雇えてさらに業績が増える、、、そうすると他国から私のような留学生が来るようになり無給でも論文を書いてくれる、、、というアカデミックワークを取り巻く生態系(エコシステム)が完全にできあがっており、米国からの学術研究の大量生産を支える一因となっているのです。一方で日本の現状は、世界における科学力のプレゼンスが低下しているといわれて久しく、アカデミックワークを取り巻く環境には厳しい現状があります。。。

それでも、アメリカ留学でエネルギーをチャージされた私は、医学知見を発信する日本人医師の裾野を広げていきたいと決意をして日本へ帰国しました。しかーし、、、日本の臨床医の立場に戻ると医療現場の忙しさを日々痛感するばかりで、医療論文を読むのも腰を据えてできずアカデミックワークのアイデアも思いつかない日常となりました。

「スマホでニュースを見るように、もっと身近に医学知見に触れることができたら、、、」

そこで何となく温めていたQuotomyのアイデアがビビっとまとまり、これなら日本人医師のアカデミックワークに対するモチベーションを高めることもできるかも。。。と考え、勢いそのままに会社を起こしました。

Quotomy(https://www.quotomy.com)というサービスでは、ユーザー投稿によって医療論文の魅力を伝えることを中心としています。おそらく医師であれば、どんなに英語が苦手でも医療論文を読む場面は一度だけでは無いはずです。特に学会や抄読会の準備で論文を読むかと思いますが、これまでだと、あなたがせっかく読んだ論文の内容は、その場にいる聴衆にしか伝えることができませんでした。Quotomyを使えば、個々の医師が読了した論文に対してのコメントや知見を共有できるウェブ上のプラットフォームですので、アウトプットを鍛えるチャンスになりますし、好きな領域が似通ったユーザー同士でつながることもできます。きっと、論文を読んだり書いたりするモチベーション向上の助けにもなるはずです。Quotomyのテーマは「SHARE, DISCOVER, and GROW」是非、アクセスしてユーザー登録してみてください!

余談ですが、、、アメリカ留学の最後の方で「帰国前に思い残すことはないか」と自問し、ロサンゼルスでUSMLE step 2 CSを受けることにしました。突如受験を決めたため、試験2ヶ月前にニューアークにあるKAPLAN medicalにいって講習を受けましたがボロクソな成績で不合格間違いなし、という状態でした。そこで私を救ってくれたのは、KAPLANでなぜか仲良くなったインド人の友人です。サンフランシスコに戻ってから毎晩FaceTimeでコンタクトを取り、交互に役割を変えて模擬試験の練習を行い、なんとか二人揃ってUSMLE step 2 CSをPASSすることができました。 準備〜試験までstep 2 CSを体験した感想は、一緒に戦ってくれる仲間がいないと難しい、です。当時の私は幸運にも、step 2 CS試験練習の相手となってくれる英語を話す友人ができました。USMLE GO読者の皆様には、「Sezaking Medical College」がありますね。当時はオンラインサロンのようなものはありませんでしたが、もし「Sezaking Medical College」があれば確実に参加していただろうと思います。もちろん「セザ本」も日本から郵送してもらい読んでいたでしょう。

というわけで、

自分のサービスQuotomyもUSMLE受験も、やりたいことを持って行動するのは素晴らしい!けど、同じ志をもった仲間で支え合う方がもっと良いよね、、、

という話でした。

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